完封負けに浩二監督「次から許さん!」

 「強化試合、日本代表0‐7広島」(17日、宮崎)

 最悪の船出だった。実戦感覚が鈍っているとはいえ、わずか3安打の零封負け。一流が集う侍ジャパンが、若鯉になすすべなくひねられた。山本監督は表情を引きつらせ「見ての通り。完敗です。広島がはつらつとしていた」と、“古巣”をたたえるしかなかった。

 見せ場は二回だけだった。本調子とはいえない前田から、内川と糸井が連打で無死一、二塁の好機をつくった。だが、後続の中田が中飛、稲葉は二併殺。一瞬にして好機はしぼんだ。直球に差し込まれる場面も目立ち、指揮官は想定以上に「悪すぎた」と振り返った。

 侍ジャパンの攻撃スタイルはバントやエンドランを絡めた「スモールベースボール」。だが、出塁しないことには策を講じることもできない。指揮官は「打線は厳しい展開になる気がする。大量点は望めない」と、早くも悲壮感を漂わせた。

 試合後、指揮官はベンチ内で苦笑いを浮かべ「次からは許さんぞ!」と選手を“一喝”。続いて、梨田野手総合コーチが「特打やる人は?」と尋ねると、猛省した選手は次々と挙手し、ほぼ全員が居残り練習を行った。

 勢いはつかなかったが、照準はあくまで初戦のブラジル戦だ。ベテランの稲葉が「一つずつ課題をクリアして、3月2日に合わせたい」と言えば、4番の阿部も「みんな一流。少しでも早く感覚を取り戻せるようにやっていければいい」。焦りは禁物とばかりに、そろって前を向いた。

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