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徳島・木下 中日育成1位指名でまずは支配下「まだプロとは思ってない」

 中日から指名を受けた瞬間、木下雄介の表情に思わず笑みがこぼれた(撮影・高田博史)
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 【徳島・木下雄介投手】

 球団が用意したドラフト会議の生中継会場に、木下雄介は髪をきっちり七三にして現れた。ある意味、就職活動のようなものかもしれない。木下流の誠意の表れだ。

 大学を中退したあと、フィットネスジムのトレーナー、不動産会社の営業マンまで経験している。

 「自分でセットしたんですけど、サラリーマンのときからああいう髪型をしてたので。セットせんと行くのは、なんか違うかなと。こういう髪型してドラフト待ってるヤツおらんなあと思って(笑)」

 次々と進んでいく指名の行方を、特別な緊張感もなく、まるで他人事のように見ていた。正直に言えば、指名される自信がなかった。

 「まさか、1回野球から離れたヤツが、結構離れたヤツが、そんな簡単にたった2年で指名なんかされへんやろ……」

 そう考えていたからだ。

 気持ちが急に動いたのは、すぐ隣にいる福永春吾が阪神から6巡目で指名されたときだった。

 「あの一緒の現場にいて、横におるヤツの名前がパッと出たときに、単純に『うわっ!すごっ!』と思いました。そこで『もし自分の名前が呼ばれたら、この画面を見たい!』と思って」

 その希望はかなう。中日育成枠1巡目、画面に名前が映し出された瞬間から何も覚えていない。手に吹き出る汗が、ぬぐってもぬぐっても止まらなかった。

 昨年、チームメートだった吉田嵩(中日育成)からメッセージが届く。「また一緒に野球できるなんて、思ってもみなかったのでうれしいです!」。共に北米遠征を経験した岸本淳希(元香川/中日育成)も「中日に来てくれるなら、ホントうれしいです!」とメッセージをくれた。

 新たに沸いた感情がある。

 「本当に、休む時間なんていらんと思って。入ればやることは同じで、順位は関係ない。育成なので、支配下をとにかく目指して。1軍のマウンドに登って。やっぱり1軍のマウンドで結果を残していくのがプロだと思うので。まだプロとは思ってないですね」

 そう、ようやく壁を1つ越えただけである。

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