【4月21日・明大-東大】明大・森下、投球術に長けているが…
「東京六大学、明大9-2東大」(21日、神宮球場)
元阪神スカウトの菊地敏幸氏は明大の先発マウンドを任された森下暢仁(まさと)投手(3年・大分商)に注目した。初回、先頭打者本塁打を許したものの、その後は尻上がりに調子を上げて7回2失点で今季初勝利。同氏も「投球術に長けたピッチングを見せてくれました」とマウンドさばきを評価した。
期待も込めて理想像には昨季、阪神の強力救援陣の一角としてブレークした桑原謙太朗投手を挙げた。「向かっていく気持ちもありますし、これからの精進次第でプロでも高い評価がまだまだ出てくる選手」と今後の成長に期待する。
ただ今季初戦だったとはいえ、球威、制球力、変化球のいずれも物足りなさを感じたのも事実。「プロの目から見れば、もう一つ、ワンランク、全体にアップが必要かな」という厳しい指摘は好素材だからこそ。名門・次期エース候補の飛躍から目が離せない。
◆菊地敏幸(きくち・としゆき)1950年生まれ。法政二から芝浦工大を経てリッカー。ポジションは捕手。89年にスカウトとして阪神入団。藪、井川、鳥谷らを担当。13年限りで阪神を退団した。今年から「AbemaTV」で東京六大学野球リーグの解説を担当。