広島ドラ4・工藤「しっくりくる球が投げられている」 高2軍監督「いろんな可能性探れる」1軍デビューへ覚醒間近
広島のドラフト4位ルーキー・工藤泰己投手(22)がファームで先発として登板を重ねている。開幕から中継ぎでの起用が続いていたが、直近は3登板連続で先発としてマウンドに上がっている。夏場に入って変更した投球フォームにも手応えを得ており、結果を出し続けて待望の1軍デビューの時を待つ。
どっしりした体から放たれる球の威力は先発登板でも変わらなかった。16日に行われたファームリーグ・オリックス戦(由宇)。先発した工藤は3回1安打無失点の力投を見せた。暑さ厳しいマウンドで60球を投じ、最速は152キロで直球の平均は150キロをキープ。好結果とは裏腹に降板後は課題に目を向ける姿が印象的だった。
「初回の入りが悪くて、波に乗っていけない中、無失点に抑えられたのは良かったけど、決め切りたいところで何球も使ったり、変化球が引っかかって投げたいところに投げられなかった。追い込んでからの制球をもっと練習していかなきゃいけないなと思います」
この日の登板では初回に2四球を与えるなど、初回だけで33球を要した。それでも無失点で粘って救援陣にバトンタッチ。高2軍監督は「複数イニングを投げると分かっていたら力の配分ができるし、コントロールも乱れない。それでいて球速も落ちていない。いろんな可能性を探れる選手で面白い存在」と右腕を評価した。ファームでは23試合に登板し、2勝2敗1セーブ、防御率5・35の数字を残している(17日現在)。
ドラフト4位で入団し、1月の合同自主トレで右大腿(だいたい)二頭筋腱(けん)膜部を損傷。出遅れを余儀なくされた。5月には1軍昇格を果たすも登板機会がなく登録抹消。ファームではブルペン陣に組み込まれていたが、8月から先発で起用され始める。9日・中日戦(由宇)では6回3安打1失点で勝利投手にもなった。
夏場に入って投球フォームを走者がいない場面でもクイックモーション気味に変更した。「いかに無意識に体を動かせるかが大事になってくる中で、意識しなくていいところを削っていったら、クイック気味で投げる感じに自然となった」。体のブレは減少し、球威をキープしつつ、制球力は向上した。
見据えるのは1軍の舞台。「前回(の1軍昇格時)は自分の投げる球にしっくりきていない中で1軍に上がって、結果的に投げずに抹消された。今はしっくりくる球を投げられてきている。次1軍に上がる機会があったら、前回よりも自信を持って試合で投げることができると思う」。成長を遂げた最速159キロ右腕がスポットライトを浴びる日は近い。
◇工藤泰己(くどう・たいき)2003年9月29日生まれ。北海道出身。右投げ右打ち。投手。175センチ、87キロ。小学3年から常盤ハリケーンで野球を始め、常盤中では軟式クラブチームのT・TBCでプレー。北海高1年秋に捕手から投手に転向。3年春夏に甲子園出場も登板はなし。北海学園大では1年秋にデビュー。最速159キロ。25年度ドラフト4位で広島に入団。背番号35。年俸800万円(推定)。
