広島・斉藤優 5回2失点&プロ初Hで3年ぶりマツダ阪神戦勝ち越し お立ち台で輝く目「もっと投げさせたいと思わせたい」
「広島5-2阪神」(15日、マツダスタジアム)
マツダの鯉党へ白星を届けた。広島・斉藤優汰投手(22)が5回3安打2失点の力投で、本拠地初勝利をマーク。7月22日・巨人戦以来となるプロ2勝目を手にした。初回に森下に先制2ランを浴びるも、以降は粘投を展開。三回にはプロ初安打を放ち、同点のホームを踏んだ。チームはマツダの阪神3連戦で3年ぶりに勝ち越し。16日は開幕カード以来となる3連勝を目指す。
この瞬間を待っていた。お立ち台から場内を見渡し、目を輝かせる斉藤優に鯉党から惜しみない拍手と声援が降り注ぐ。「(マツダで)勝ててなかったので、勝ててよかったです」。若き右腕の声が響くと、歓声はさらに大きくなった。
強力な猛虎打線にひるむことなく立ち向かった。初回1死二塁から森下に内角の145キロ直球を左中間席に運ばれる29号2ランを被弾。出ばなをくじかれるも、「もともとコントロールはない。腕を強くことを意識した」と開き直った。
二回以降、背負った走者は四回2死から大山の遊撃内野安打の1人のみ。今季6度目の登板で初の無四球など果敢にストライクゾーンを攻め、「どんどん向かっていくような感じで投げました」と、5回3安打2失点で本拠地初勝利となるプロ2勝目を手にした。新井監督からも「少しずつ成長している。今日の勝ちを自信にしてもらいたい」と高い評価を受けた。
バットでも記念すべき一打を放った。三回先頭で大竹の直球をはじき返し、プロ初安打をマーク。高校通算は意外にも0本塁打。来季からセ・リーグでDH制が導入されることが決まっている中、「今シーズン中にヒットを出したいなと思っていたので出せてよかった」と笑みを浮かべた。
22年度のドラフト1位で入団。素材型として期待されるも昨季までは0勝に終わり、「僕がドラ1だと誰も覚えてないでしょ」と自虐気味に笑うこともあったが、「絶対に見返してやる」という反骨心は確かにあった。
オフには2年連続で参加していた大瀬良との合同自主トレを“卒業”。迷いはあったが、先輩からの「困ったらいつでも力になるから」という言葉に背中を押されて決断した。7月22日・巨人戦(東京ド)でプロ初勝利を手にすると、大瀬良から「おめでとう」とメッセージが届いた。「今の僕がいるのは大地さんのおかげ。もっと勝って恩返ししないといけない」。師匠はマツダで歴代トップの勝利数を誇る鯉のエース。大きな背中を一歩ずつ追いかけていく。
チームは連勝し、本拠地の阪神3連戦では23年以来、3年ぶりの勝ち越しに成功。若鯉の力投が大きな1勝を呼び込んだ。「もっと投げさせたいと思われるような投手になりたい」と斉藤優。無限の可能性を秘めた金の卵が、新井カープの未来を明るく照らす。
