広島・佐藤啓介 代打で決勝2点適時打 育成出身3年目スーパーサブが決めた九回大逆転「新潟のお米が合ってたのかな」

9回、勝ち越し打を放った佐藤啓(撮影・石井剣太郎)
9回、勝ち越し打を放つ佐藤啓
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 「DeNA3-7広島」(30日、ハードオフエコスタジアム新潟)

 土壇場の逆転劇で米が進むんじゃ~!広島・佐藤啓介内野手(25)が代打で決勝の勝ち越し2点適時打を放った。1点ビハインドの九回に打者一巡の猛攻を見せて5得点し、新潟の地で逆転勝利を収めた。チームは今季地方球場で初白星。6月を9勝9敗1分けで終え、4位をキープした。

 両手を突き上げて渾身(こんしん)のガッツポーズをさく裂させた。3-3の九回1死満塁から佐藤啓が中前への勝ち越し2点適時打。「投手も含めて、みんながずっと粘って頑張ってくれて、みんなでつないで回って来たチャンスだった。絶対に打ってやろうという気持ちで打席に立ちました」と一振りに込めた強い決意を明かし、ヒーローになった喜びをかみしめた。

 2-3で迎えた九回は守護神・山崎の制球難に乗じて、1死満塁からモンテロが押し出し四球を選んで同点に。なおも満塁で佐藤啓が代打としてコールされた。「甘い球が来たら全部打ってやろう」。その思いを体現するように代わったばかりの伊勢の初球を捉えて、痛烈な打球は中前へ。値千金の一打となった。

 育成入団の大卒3年目。今季は初めて開幕1軍をつかむも思うような結果を残せずに2度の登録抹消を味わった。「2軍に落ちるたびに自分で『何が足りないのかな』と、ずっと考えながら、毎日コツコツと積み上げてきてきた」。ファームでは規定打席には到達していないものの、打率・360に達する。2軍ではもうやることがないという状況から、ようやく1軍の舞台で光り輝いた。

 打席に入る前には新潟の夜空にきらめく満月が目に入ったという。6月の満月は『ストロベリームーン』とも呼ばれる。「きれいな月が見えて、良い球場、良い土地で野球ができている喜びをかみしめて打席に立ったので、良い結果になったんだと思います」。時には「神頼み」という思いで先輩・菊池からもらった打撃手袋を着けて打席に立つことも。好結果を生み出すためなら、どんなものでも力に変えようとする貪欲な思いが背番号94からにじみ出る。

 新井監督も、その強い思いを感じ取る1人。「彼も一生懸命な選手。名原同様に気持ちが伝わる」と“気合と根性”でプレーする名原の名も挙げながら、がむしゃらな姿勢をたたえる。「そういう意味でもうれしい」と目を細めた。

 この日は『サトウのごはん』でおなじみの新潟の企業・サトウ食品スペシャルゲームとして行われた。「お米大好きなので。新潟のお米が合ってたのかな」と笑った佐藤啓。伸び盛りの25歳は新潟での躍動を足掛かりに、もっと伸びていく。

 ◇佐藤 啓介(さとう・けいすけ)2001年5月24日生まれ、25歳。愛知県出身。182センチ、93キロ。右投げ左打ち。内野手。中京大中京、静岡大を経て23年度育成ドラフト2位で広島入団。24年6月に支配下登録。プロ初出場は24年6月9日・ロッテ戦。勝負強い打撃が魅力。

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