広島・岡本 才木に投げ勝った!“地元”甲南大出身、憧れの地で「すごい自信にもなります」 2度の満塁しのいだ七回途中無失点
「阪神0-1広島」(17日、甲子園球場)
昨季最優秀防御率に輝いた阪神・才木との投げ合いに勝った。青空の甲子園で、広島・岡本駿投手の笑みがはじける。「ゼロでずっといけたので、本当に良かった」。6回1/3を4安打無失点。相手右腕に勝るとも劣らない104球で、2勝目をつかみ取った。
初回を3人斬り。二回は佐藤輝を空振り三振に仕留めるなど、一人の走者も出さなかった。「(才木が)三振が多く、すごいプレッシャーがかかった。先に点をやらないようにと思っていた」。才木が二回までに4奪三振と圧巻の投球も、動じない精神力で自身もスコアボードに0を刻んだ。
三、四回と続けて招いた2死満塁のピンチもしのいだ。三回は森下を中飛。四回は才木に対し、フルカウントになりながら遊ゴロに打ち取った。「本当に、際々(きわきわ)で粘り強さを出してくれた。自信にしてもらいたい」と、新井監督も褒めたたえた。
登板前、右腕は脳内に「最高の残像」だけを焼き付ける。打者が快音を響かせるシーンが映し出されるテレビのスポーツニュースには目を背ける。周囲の動きに無意識に同調しやすいデリケートな感覚の持ち主。「キャッチボールをしていても、相手の投げ方の感じに自然と似ていってしまう」。だからこそ、打ち込まれている映像は決して目にしない。
「自分が悪い投球をしているときは、フォームが悪い。変なときの投げ方が癖になると嫌なので、見るのは良い時の映像だけですね」。この日も自らの感覚をクリアに保ち上がったマウンドで、猛虎をねじ伏せた。
今季初の甲子園。聖地での白星は、この日が初めてだ。虎党の阪神打線への大声援に「すごい声が出ていたので、自分もすごい気合が入った」。自身を奮い立たせ、マウンドを支配した。
徳島・城南高では甲子園に縁がなかった。神戸市にある甲南大時代は阪神戦の観戦に訪れていた。かつてスタンドから見つめた憧れの舞台で手にした勝利。「すごい自信にもなります」。岡本にとって、最高の1勝となった。
