広島・会沢 制限超え減額3000万も「仕方ない」 20年目の来季「日本一の景色、肌で感じてみたい」
広島・会沢翼捕手(37)が11日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、減額制限(1億円以下は25%)を超える3000万減の年俸5000万円でサインした。今季は24試合の出場にとどまり、自己ワーストの打率・116。来季は球団捕手最長を更新する20年目。自身初の日本一達成へチームに尽力することを誓った。(金額は推定)
大幅な減俸にも、表情が曇ることはなかった。会沢は「こればっかりは仕方ない」と減額制限を超える提示を潔く受け止めた。球団との交渉は約1時間。「『カープが強くなるにはどうしたらいいか』という部分も含め、考えていかなきゃいけないという話し合いでした」と内容を明かした。
今季は2012年以来13年ぶりに出場30試以下の24試合(先発18試合)にとどまり、打率・116、0本塁打、1打点だった。
ただ、扇の要としては随所で投手陣を支えた。来季が20年目。球団捕手では石原慶幸(現1軍バッテリーコーチ)らの19年を更新する節目のシーズンになる。「優勝は3回させていただきましたが、日本一はまだできていない。その景色はどんな感じなのか、肌で感じてみたい」と悲願達成への思いを増幅させた。
そのためにはチームへの尽力を惜しまない。「(自分の出番は)投手が困っている時。試合に出たい気持ちは持っているので、練習から頑張っていく」と闘志を燃やす。出番を増やす若手には「自分のために頑張ることが、チームのためにつながる」と背中を押した。 8日には21年に就任した労働組合・日本プロ野球選手会会長を退任。「先輩方がいろいろと交渉して勝ち取ってくれたものを、若い子にしっかり伝えていく役割がある。バトンをつないでいきたい」と継承も誓った。積み上げた経験値と唯一無二の存在感で、カープを支えていく。
