巨人に完敗の広島 今や9月病?元気のなさに「リチャードのガッツがカープにもほしい」と安仁屋宗八氏
「巨人3-1広島」(20日、東京ドーム)
広島が巨人に敗れ、今シーズンのBクラスが確定した。岡本の本塁打で先制された広島は四回、中村奨のソロアーチで追いついたが、直後に先発の森が崩れて勝ち越され、そのまま逃げ切られた。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は「巨人の気迫に負けた」と語る一方で、広島の元気のなさに不満を隠さなかった。
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広島の選手は元気がない。ただ野球をやっとるだけにしか見えんかったよ。どうにかしようという気持ちが伝わってこなかったのがホント、残念でならないね。
逆に巨人の選手には気迫があった。絶対に2位を確保するという気迫を感じた。
それは四回二死満塁の場面で強く感じたね。森がカウント2-2という有利な状況で、リチャードにぶつけて勝ち越し点を与えたところだ。
リチャードは左の腕に向かって来たボールをよけるどころか、当たりにいってるようにさえ見えた。すぐにガッツポーズしたぐらいだから、よほどうれしかったのだろう。
1打席目で外角低めのチェンジアップを振らされ三振していたが、おそらく同じ球で仕留められると読んでいたように思う。だから外角に狙いを定め、仮に内角へ来れば“当たってやる”ぐらいのつもりだったのではないか。
広島はこの“何としてでも点を取る”という彼の気迫に負けたようなものだ。カープの選手にも欲しいですよ。このガッツが。
(四回はさらに満塁から浦田に適時打を浴びて2点目を失い、スコアは1-3。その後は巨人の必勝継投に反撃をかわされた)
このところ広島は、点を取ったらすぐに取り返される試合が目につく。そうなると今度は追加点が取れなくなる。空回りというかね。負けられない気持ちが強すぎて固くなっていたのかもしれない。
この日は中村奨が四回に同点の8号本塁打を放った。七回は3年目の若い辻が登板し、1安打されながらも無失点で切り抜けるなど、評価すべき点もあった。
残念ながらBクラスが確定してしまったが、そうなった以上、もう順位争いを意識する必要はないからね。ここから先は来年へ目を向けた選手起用になる。ベンチは若手とベテランの使い分けも考えないといけない。残された試合を有意義に使ってほしいね。





