広島・秋山 通算300二塁打へ残り1本マツダで決める! 「積み重ねてきたものだから誇れるものにはなる」
「広島(降雨中止)DeNA」(24日、マツダスタジアム)
広島・秋山翔吾外野手(37)が24日、あと1本に迫っている通算300二塁打への思いを明かした。23日・DeNA戦(マツダ)で今季2本目の二塁打を放ち、王手をかけた安打製造機。達成すれば球団史上6人目の快挙となる。この日の同戦は今季5度目の雨天中止。これまで積み重ねてきた誇りを胸に、激しい外野争いに挑んでいく。
夜から降り続いた雨は、朝になるとさらに勢いを増した。午後2時の試合開始が予定されていた一戦は、午前9時30分に中止が決定。記録達成は25日以降に持ち越しとなった中、秋山はマツダスタジアムの屋内練習場で黙々とバットを振り込んだ。史上79人目の通算300二塁打まで残り1本。「早く決めたいとかはないですけどね。でも積み重ねてきたものだから、誇れるものにはなると思います」と柔らかい表情で実感を込めた。
今季がプロ15年目。「二塁打を戦略的に狙うとかはないかな」と話す。「一生懸命走るとか、いろんなものを怠りなくやってきたことの中の一つなのかなと」。積み上げてきた基本と、どんな場面でも手を抜かないプロフェッショナルな姿勢。地道なプロセスが気づけば大きな記録へとつながっていた。23日・DeNA戦(マツダ)で放った299本目の二塁打も、秋山らしい一打だった。
六回2死で迎えた第3打席。ジャクソンの153キロを三塁線へはじき返すと、迷わず一塁を回り、鋭いスライディングで二塁を陥れた。「盗塁で次の塁を取れる選手じゃないので、行けるなら一発で(二塁まで)行っておきたい。年齢も込みで、まだ隙あらばと思えている自分がいるのは若い時からの積み重ね。そういうのをやらないと生き残れないと思ってやってきた」と常に次の塁を狙う姿勢は、37歳になっても変わらない。
現状、外野は左翼・ファビアンと右翼・末包は固定。そのため中堅争いは熾烈(しれつ)を極める。覚醒の兆しがある中村奨や、代打で結果を残し続けている野間、ドラフト1位・佐々木(青学大)も外野を練習しており、秋山の出場は約束されていない。厳しい立場だが、ベテランにも意地がある。「他の選手も頑張ってる中で、やっぱり譲りたくない」と静かに闘志を燃やした。
300二塁打達成の先には、残り196本に迫った日米通算2000安打の大記録も控えている。「自分が引退した時に、秋山という選手がどういう選手だったか説明できるものを増やしていく感じですかね」と秋山。安打製造機は止まらない。これからも変わらぬ姿で赤ヘル打線をけん引していく。





