広島・モンテロ 来日初弾 一日で首位陥落も新助っ人上り調子「完璧でした!」大竹撃ち 盟友ファビアンと打線けん引だ

 8回、左越えに2ランを放つモンテロ(撮影・山口登)
 8回、2ランを放ち、ナインとタッチを交わすモンテロ(撮影・北村雅宏)
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 「阪神5-2広島」(17日、甲子園球場)

 広島は反撃も及ばず一日で首位陥落。そんな中で明るい話題を届けたのはエレフリス・モンテロ内野手(26)だ。4点を追う八回1死一塁で左越えに特大2ラン。待望の来日初本塁打で敵地に詰めかけたファンを盛り上げた。開幕3戦目に負傷離脱したが、13日に1軍復帰。新助っ人がバットでチームを再加速させていく。

 その瞬間だけ、劣勢ムードが吹き飛んだ。左手一本のフォロースルーから放たれた白球は、失速することなく軽々とフェンスを越えた。モンテロは打った瞬間に本塁打を確信。試合に敗れはしたが、圧倒的なパワーをまざまざと見せつけた。

 4点を追う八回1死一塁で大竹の133キロ直球をフルスイングした。ごう音とともにはじかれた打球は左翼スタンドへ一直線。出場8試合目、自身33打席目での来日1号に「完璧でした!」と笑みがこぼれた。

 序盤は大竹の緩急に手を焼いた。二回2死ではチェンジアップに泳がされ遊ゴロに凡退した。5回2死の2打席目は82キロのカーブ、106キロのチェンジアップで2ストライク。最後は3球目、118キロのチェンジアップにバットが空を切った。

 迎えた第3打席。2球目のチェンジアップを見極め、カウント2-0から3球目の速球に対応した。「遅い球に我慢ができなかったけど、最後は我慢して速い球を待てた。いい当たりだった」と納得顔で振り返った。

 試合前の準備も好結果に結び付いた。「変化球が多くて攻略は簡単ではないピッチャー。どういう配球か、どういうボールを投げるか勉強した。それで最後はいい当たりが打てた」。パワフルな打撃とは対照的に、きめ細やかな準備を施して来日1年目に挑んでいる。

 3月30日の阪神戦。七回の打席でスイングした際に左脇腹を痛めた。「左内腹斜筋肉離れ」と診断されて戦線を離脱。もどかしい日々を送った春先は、同郷のファビアンの存在が励みになった。

 盟友は4月2日のヤクルト戦で来日1号。「彼とは何でも話す仲。彼が本塁打を打った時は自分自身もうれしかった。彼から『早く治してチームに戻って来い』とメッセージをもらった」と明かしたこともあった。ファビアンはこの日の安打で15試合連続安打。両助っ人の存在はチームにとって頼もしく、心強い。

 新井監督は「ボール球を見極められている。センター中心に打ち返せているので、試合に出ながら良くなってくれると思う」と、さらなる上昇カーブに期待を寄せた。

 チームの連勝は4で止まり、再び2位に後退したが、確かな光明も差し込んだ。「毎回毎回(相手投手の)勉強はしている。シーズンは長い。2回目、3回目の対戦になれば、もっといいアプローチができる」と自信をのぞかせたモンテロ。遅れてきた新助っ人が、ここから本領を発揮していく。

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