広島・床田 7回0封で22イニング連続無失点!通算50勝 六回満塁で余裕の大山斬り「抜くところは抜いてみようかなと」

 「阪神0-3広島」(19日、甲子園球場)

 手に汗握る局面で、マウンド上の広島・床田寛樹投手が一番落ち着いていた。3点リードの六回に迎えた2死満塁の大ピンチ。「『ちょっと(力を)抜いた時ってどうなんだろう?』と思って。点差もあったので、抜くところは抜いてみようかなと」。打席の大山を「80%くらい」の力の入れ具合で投じた141キロツーシームで遊ゴロに打ち取り、勝利を引き寄せた。

 最後まで崩れることはなかった。この日は得点圏に3度、走者を置きながらも、7回6安打無失点で2勝目。完封した前回登板の12日・巨人戦(マツダ)では6度、得点圏のピンチを背負いながら、最後まで本塁を踏ませず、連続無失点は22イニングまで伸びた。

 驚異的な粘りは、度胸満点の心の余裕とハイレベルのギアチェンジから成り立つ。12日の巨人戦では終盤の3イニングでいずれも得点圏に走者を背負い、150キロ前後の直球を連発。「全力で投げて、結果抑えられたけど、これが多かったらしんどいかなと」。その際は1点リードだったが、この日は3点のリードがあった。「引くところは思い切って引いてみる。150キロの真っすぐを投げた後に、140の真っすぐ」と青写真を描き、六回2死満塁の熱狂渦巻く中心で“実験”に打って出て、相手を打ち取ることに成功した。

 これでプロ9年目、130登板目にして通算50勝に到達。前日に50勝目を挙げていた森下を追うように肩を並べ「あいつ僕より(年が)3つも下なんで。僕が遅すぎるぐらいじゃないですか?」と苦笑いを浮かべた。さらなる高みへ-。30歳になっても進化の止まらない左腕の挑戦は続いていく。

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