広島・塹江 11年目通算209試合目でプロ初セーブ 空振り三振締め「僕どうこうというよりはチームでつないだ1勝」
「中日1-2広島」(10日、バンテリンドーム)
自慢の快速球で空振り三振を奪うと、小さく拳を握った。勝利の瞬間をマウンドで迎えるのは11年目で初めて。広島・塹江敦哉投手が通算209試合目の登板でプロ初セーブをマークした。「僅差の展開でチャンスをもらったので、0で抑えられてよかったです」と安堵(あんど)の表情で汗を拭った。
守護神・栗林が同点の延長十回に登板。1点を勝ち越した延長十一回に左腕の出番がきた。1番からの好打順に対しても、「やることは変わらない。先頭をまずは取ろう」と頭は冷静だった。岡林を投ゴロに打ち取ると、続く辻本は外角の直球で空振り三振。カリステに中前打を浴びるも、最後は代打・山本を153キロの直球で3球三振にねじ伏せ、試合を締めた。
今季は苦しいスタートだった。初登板の3月28日・阪神戦は2点ビハインドの八回に登板し、1イニングを完了できず2失点。続く2日・ヤクルト戦は同点の延長十回にサヨナラ打を浴び、膝から崩れ落ちた。「あの2試合の反省はもちろんある」と振り返る。「シーズンは長いので、あの失敗を生かして1年間通してやっていきたい」と力強く先を見据えた。
チームは接戦続きだった3連戦を、1勝1敗1分で乗り切った。「僕どうこうというよりはチームでつないだ1勝。1つ勝てたのは大きい。任されたところでしっかり自分の投球ができるように準備したい」と塹江。自慢の救援陣に欠かせない左腕が、フル回転でチームを支えていく。





