広島・小園 二塁打2本!5試合連続安打さすがの存在感 連勝3でストップも主力不在のチームけん引

 3回、左翼線への二塁打を放つ小園
 3回、二塁打を放ち、ポーズを決める小園
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 「中日3-1広島」(9日、バンテリンドーム)

 広島は中日に競り負け、連勝は3でストップした。敗戦の中での収穫は小園海斗内野手(24)の奮闘だ。三回の二塁打で5試合連続安打とすると、1点を追う八回も左翼線二塁打。好機を広げ、チームは一時同点に追い付いた。秋山、坂倉、モンテロが離脱しているチームにあって、頼りになる背番号5。10日の次戦も躍動し、チームを勝利へと導く。

 打席を回せば必ず仕事をしてくれる。寄せられた期待は裏切らない。チームが惜敗を喫した中、小園がバットでチームをけん引。「粘り強く(打撃が)できたので、良かったかなと。追い込まれてからでも、しっかり対応はできている。まずまずかなと思います」と現状をプラスに捉えた。

 まずは三回2死。カウント2-2から柳の内角球を捉えた。打球は三塁線を破る二塁打。後続が寸断されて得点には至らなかったが、5試合連続安打で好調ぶりを見せつけた。そして最大の見せ場は1点を追う八回に訪れた。

 先頭・矢野が四球で出塁。2番手・勝野に対して追い込まれた中、6球目の155キロをバットに乗せた。「どんな形でもいいので、後ろにつなごうと思った。いいところに落ちてくれたので、良かったですね」。左翼線ギリギリに落とす二塁打で好機を広げ、その後の同点劇を演出した。

 開幕から10試合を戦い、無安打だった試合は1試合のみ。卓越したバットコントロール、鋭い打球で野手の間を抜く打撃は今年も健在だ。好調の要因は、与えられた役割を着実に遂行しようとする意識。「1試合、1試合やっているだけ。できることをやろうということで(それを)できている。それがいい結果につながっているんじゃないかな」と客観視した。

 昨季の3、4月は24試合で23安打を放ち、打率・247。今年はすでに10試合で14安打をマークしており、順調な滑り出しを見せている。チームは秋山、坂倉、モンテロを欠く現状。主力打者が不在でも奮闘を続ける姿が頼もしく、心強い。

 新井監督は2安打に加え、六回先頭でフルカウントから四球を選んだ姿に着目。「打つだけじゃなしに、ちゃんと見極めて出塁できているので、いい状態だと思う」と打席内でのしぶとさも評価した。

 チームは昨季の中日戦で、8勝16敗1分け。特にバンテリンドームでは3勝9敗1分けと苦しんだ。まずは10日の一戦で白星をもぎ取って過去のイメージを払拭したい。「ケガだけは絶対にしたくないし、したらいけないと思っている。しっかりケアもして明日からも頑張っていきたい」と小園。赤ヘル打線の大きな柱として、勝利につながる一打を求めていく。

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