【解説】広島の新助っ人ファビアンは期待大!名伯楽・内田順三氏も絶賛 G坂本彷彿の打撃技術「左ピッチャーに強い印象でカープにハマる」

 広島は攻撃力アップを目指し、オフに2人の新外国人野手を獲得した。そのひとり、サンドロ・ファビアン外野手(26)の打撃フォームを内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)が分析。幾多の強打者育成に携わった打撃の名伯楽は「柔軟性を感じるし、坂本のような技術もある」と太鼓判を押した。

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 打撃練習の連続写真だけでなく試合の映像も確認したけど、スタイルは変わらなかった。もうひとりの外国人、モンテロより確実性のありそうなスイングだね。

 具体的に見ていくと①ではバットを寝かせ、下半身の重心は五分五分で自然体。②で始動に入っていく時にバットの角度を45度にして、重心を下げて力をためている。③で左肩が入りすぎているところ、③から④にかけて下半身がほどけてしまっているのは少し気になる部分。上体の強さでカバーできるかもしれないが、やはり上体で反動をつけると確率は落ちるからね。

 それでも⑤の形は悪くない。しっかり右肘が入り、バットのヘッドが最後に出てきている。⑥のインパクトでは、インサイドの球に対して左肘を抜くようにしてさばいていて、理にかなっているね。⑦も三角形が保たれているから、鋭いレベルスイングができている。⑧を見てもインパクトの強さがフォロースルーの大きさにつながっている。

 全体的に言えば⑤~⑦の形がすごくいいよね。下の力をうまくボールに伝えられているし、柔軟性を感じる。左肘を逃がして内角球をさばくのは巨人・坂本のような技術。彼もモンテロと同じようにプルヒッターの雰囲気もあるが、左ピッチャーに強そうな印象。カープは左の好打者が多いから、そういった面でもハマるんじゃないか。

 モンテロにも同じことが言えるが、活躍する上で最も大事なのはタイミング。そして広角に打つことができるか。パワーを求めすぎると引っ張りになってくるが、広角を意識させるとボールもよく見えるようになるからね。50打席から100打席は与えて、日本の投手に慣れさせることも必要だ。

 カープは足を使える選手がいるのも、外国人選手にとっては都合がいい。塁にいれば足を警戒して簡単に変化球は投げられないからね。配球を絞りやすいケースも出てくる。ファビアンは昨年、3Aで打率・270、17本、80打点。うまくかみ合えば、それくらいの成績を残せるんじゃないか。

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