広島・新助っ人ファビアン&モンテロ来日初フリー打撃で高評価 新井監督「良いスイング」 ともに4番候補

 「広島春季キャンプ」(2日、日南)

 柵越え1本でも心配ご無用~!広島の新外国人、サンドロ・ファビアン外野手(26)とエレフリス・モンテロ内野手(26)が2日、来日初となるフリー打撃を行い、鋭い打球を披露した。ともに柵越えは1本だったものの、新井貴浩監督(48)をはじめとする首脳陣はスイングを高評価。4番候補の2人に大きな期待をかけた。

 スタンドの鯉党は知っていた。この2人が今季のチームの鍵を握っていることを-。その証明に、ドミニカンコンビの捉えた打球がスタンドに入ると歓声と割れんばかりの拍手が湧き起こった。視線を集めたランチタイムでのフリー打撃。「芯に当てることを意識した」と2人は口をそろえた中、広角に打球を打ち分けながら、最後は力を入れて強い打球を飛ばした。

 調整の初期段階でも光るものを見せた。ファビアンは48スイング中、安打性の打球は23本あった。序盤から中盤はライナー性の打球を左右に飛ばし、引っ張りにかかった終盤には左翼スタンドへの柵越えを披露。打撃投手が相手だったものの、「まずは日本の投手の投げ方とか、ボールの軌道、そこを勉強することを意識していた」と振り返った。

 モンテロも同様に左右に打球を飛ばしながら、最後は左翼ポール際に打球を放り込んだ。48スイング中16本の安打性の打球を放ち、「自分のリズムを取ることを意識した。早く状態を上げるために、もっともっと頑張る」と太い腕をさする。

 この2人にかかる期待は大きい。昨季はシャイナー、レイノルズの助っ人コンビが機能せず、攻撃陣に誤算が生じた。チーム得点数はリーグ5位の415点に終わり、得点力の改善が急務。主眼に置く若手の育成には時間がかかる側面もあり、即戦力の助っ人を見つめる首脳陣の目も真剣そのものだ。

 ケージ裏から打撃を見つめた新井監督は「良いスイングをしていたよね」と2人を高評価。特に自身が映像を見るなどして、獲得に関わったファビアンについては「良いバランスで振っているなと感じました。(日本の投手に)対応してくれそうだなと。そのイメージが湧く」と期待を膨らませた。

 朝山打撃コーチも「ファビアンはちょっと非力なのかなと思ったけど、意外にブンッと振ったら力あるし、あれくらいのスイングで本当の投手に対応できたらもっと飛ぶのかな。2人とも無駄のないスイングでタイミングの取り方がシンプル。現時点で期待が持てる」とうなずいた。

 指揮官は「右バッターのしっかりとした4番」を待望する。その有力候補2人が見せた力強い打球。ここから状態がさらに上昇していくことを考えれば、楽しみしかない。

 ◇サンドロ・ファビアン(Sandro Fabian)1998年3月6日生まれ、26歳。ドミニカ共和国出身。180センチ、82キロ。右投げ右打ち。外野手。14年にジャイアンツと契約し、翌15年から同国のサマーリーグでプロ初出場。22年にレンジャーズに移籍すると3シーズン(マイナー)で56本塁打をマーク。昨年9月6日にメジャーデビューを果たした。

 ◇エレフリス・モンテロ(Elehuris Montero)1998年8月17日生まれ、26歳。ドミニカ共和国出身。190センチ、106キロ。右投げ右打ち。内野手。14年にカージナルスと契約。21年にロッキーズに移籍して22年メジャーデビュー。メジャー通算205試合で21本塁打。マイナー通算106本塁打。24年は67試合で打率.205、4本塁打、28打点。

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