広島 力投ハッチ見殺し 5回1失点も遠い来日初勝利 3敗目も前向く「粘り強く投げられた」

 5回を1失点に抑えたハッチ(撮影・田中太一)
 1回、ハッチは大山に右前タイムリーを浴び、中野の生還を許す(撮影・市尻達拡)
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 「広島1-2阪神」(23日、マツダスタジアム)

 苦しみながらも粘りに粘った。広島のトーマス・ハッチ投手が5回5安打1失点。「ピンチを招いたが粘り強く投げられた。全体的には良く投げられた」。来日初勝利とはいかなかったが、要所を締める投球で試合をつくった。

 失点は初回だけだった。2死二塁から大山に右前適時打を浴び、先制点を献上。「良いところに落ちた」というように、追い込んでから内角にツーシームを投げ込んだが、詰まりながらも右前まで運ばれた。

 その後は走者を出しても踏ん張った。三回は先頭の近本に左中間への二塁打を許し、中野、森下には連続四死球で無死満塁。しかしここから意地を見せる。大山を一飛に打ち取ると、ノイジーは三ゴロ併殺打に打ち取り、窮地を脱出。五回の無死一、二塁では中野、森下から連続三振を奪うなど、ここも無失点でしのいだ。「(二回以降は)何とか0に抑えられた。チーム全体で粘り強く戦って、最後まで良い試合が出来た」と奮闘した仲間をねぎらった。

 1軍での登板は4月25日のヤクルト戦以来と、約1カ月ぶり。久しぶりのマウンドを振り返り、「上で投げるのはわくわくして楽しい」と充実感を漂わせた。

 五回までに88球を要したが、7奪三振は来日最多を更新するなど、明るい材料も残した。「コンディションを上げて、何球でも投げられる状態にもっていきたい」とハッチ。次回登板で初白星をつかんでみせる。

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