広島・大瀬良 手術後初星&プロ通算1000K達成「この勝ちをきっかけに乗っていきたい」

 1000奪三振を達成し、ボードを手に笑顔の大瀬良(撮影・飯室逸平)
 8回、小園の適時打で勝ち越し、大瀬良はベンチを出て両手を広げ喜ぶ(撮影・山口登)
 阪神に勝利し、矢野(61)からウイニングボールを受け取る大瀬良。右は末包(撮影・中田匡峻)
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 「阪神1-3広島」(8日、甲子園球場)

 ベンチで勝ち越しの瞬間を見届けると、広島・大瀬良大地投手は両手を広げて喜んだ。報われたのは106球の力投。苦しんだからこそ、1勝の価値を改めて思い知る。昨年10月の右肘手術後初勝利。「すごくうれしい。七回まで投げられて良かった」と充実の笑顔がにじむ。7回4安打1失点。ようやくエースの頭上に白星が点灯した。

 1点リードの三回。中野に同点適時打を許すも、以降は本塁を踏ませなかった。四回以降はカーブの割合を増やし、それが奏功。五回からは無安打投球で「(カーブが)打者の頭にないような球種になったかな。違う自分が出せたかなと思う」と納得顔で振り返った。

 六回2死で佐藤輝を空振り三振に斬って、プロ通算1000奪三振を達成。「ベンチで『あと1個、頑張れ』と言われていた。狙って取ったわけではない」と右腕。その言葉通り、三振へのこだわりはない。むしろ、こだわることをルーキーイヤーに断念した。

 1年目の春先、各チームと2巡目の対戦で攻略された。「全然歯が立たなくなって。三振にこだわっていたら生きていけないなと。とにかく、どんな形でも目の前のアウト1個がほしかった」。打ち取り方に固執するのはやめた。そうじゃないと生き残れなかった。勝負の形を必死に模索したからこそ、今がある。

 チームは勝率5割に復帰。「僕自身、この勝ちをきっかけに乗っていきたいし、チームもこんなもんじゃないと思っている」。大瀬良の逆襲が、甲子園で幕を開けた。

 ◆通算1000奪三振 広島の大瀬良投手が8日の阪神⑦戦(甲子園)の六回に佐藤輝から空振り三振を奪って達成。プロ野球157人目。初奪三振は14年4月2日のヤクルト戦で古野から。

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