広島・大瀬良 2年ぶり“完投”「粘り強く」5回0封 六回失点も降雨コールドで帳消し

 雨が降る中力投する大瀬良(撮影・市尻達拡)
 5回、大瀬良は坂本を遊飛に打ち取りポーズをとる(撮影・市尻達拡)
 マスクを会沢(左)に渡す大瀬良(撮影・市尻達拡)
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 「広島0(降雨コールド)0巨人」(21日、マツダスタジアム)

 雨が降りしきる中でも最善を尽くす。必死に腕を振った広島・大瀬良大地投手に、天は最後味方した。「粘り強くと思いながら五回までいっていた。負けなかったのは良かった」と5回4安打無失点の“完投劇”を振り返った。

 雨脚が強まった六回。無死一、三塁から小林に犠飛を浴びた。しかし直後に中断し、そのまま試合終了。六回の広島の攻撃が完了していないため、巨人の得点は認められず、五回降雨コールドで引き分けとなった。

 五回までも3度、得点圏に走者を背負うなど、「球速も乗っていなかったですし、あまり状態は良くなかった」と苦しい投球が続いた。しかし、さすが経験豊富な右腕。「球速を追っかけて余計バランスを崩すのも良くない。割り切ってバランスを意識した」と得点は与えなかった。

 五回ではあるが、22年6月24日のDeNA戦(横浜)以来、約2年ぶりの完投。そのことを伝えられると「そうですね…」と苦笑い。「次は九回まで投げて(完投が)つけられるように。それだけですね」と表情は明るく前を向いた。

 この日の2奪三振で通算1000奪三振まであと8とした。今季初白星と記録達成が期待される次回登板。「(三振が)数多く取れていれば、状態も良い証し。自分に勝ちがつけば、チームも勝つということ。自分ができる精いっぱいをやりたい」と大瀬良。次こそ1勝をつかみ取る。

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