広島・森下 「右肘手術」同じ道歩んだ大先輩・前田健太とマンツーマン自主トレへ エース道継承で「15勝くらいはしたい」

 広島・森下暢仁投手(26)が6日、九里亜蓮投手(32)とともにマツダスタジアム隣接の室内練習場で自主トレを公開した。今後、米大リーグ・タイガースの前田健太投手(35)と2人で自主トレを行う予定の右腕。背番号「18」も継承している大先輩から“エース道”を学び、キャリアハイを大幅に更新する15勝を今季の目標に挙げた。

 底冷えする室内練習場で森下の投げる球は徐々に熱を帯びていった。感触を確かめるような丁寧な腕の振りとは対照的に、ボールは矢が放たれたかのように九里が胸に構えるグラブの中へ。右肘を手術して過ごした昨オフの手探り感はもうない。「(ケガは)気にすることなく投げられているので、そこに関しては去年と全然違います。もう(手応えを)感じられるじゃなくて、やらないといけない」と力をみなぎらせた。

 あふれんばかりの心意気は現役メジャーリーガーでもある大先輩との“マンツーマントレ”にぶつける。前田健太とは21年に短期間の練習を行ったものの、寝食を共にしながら本格的に汗を流すのは初めて。前田も昨季、右肘手術から復帰した経緯があるだけに、森下は「マエケンさんもケガが明けて、また新しいシーズンが始まる。そういう部分で、どういうトレーニングをするのかを見たい」と自身の状況と重ね合わせた。

 中でも前田が同じ球種でも数種類を操る点に着目している。「マエケンさんのスライダーにしても、落ち球にしても、同じ球でも何種類かあるという話も聞く。そういう中で自分でも使えたらなと思っています」。新球種習得ではなく、今ある持ち球に前田のエッセンスを加えて、改良していくことを思い描く。

 昨年12月の契約更改の席で明かした自身初の開幕投手への思いは「変わってない」。その上で「勝ち星は2桁いって当たり前という意識を持ってやりたい。やっぱり貯金も作らないといけないなと。15(勝)くらいはしたいなと思っています」と冷静な口ぶりの中に強い意志をのぞかせた。

 ここまでのキャリハイは10勝で「同じような結果しか残していない。そこは変えられたらなと思います」と、もう一皮むけたいという欲も隠さない。15勝は前田が渡米前の2015年など、3度マークした広島での最多の勝ち数でもある。偉大な先輩から薫陶を受け、肩を並べる準備を進めていく。

 ◆広島・森下、過去の自主トレ

 20年1月 大野練習場での合同自主トレに参加。同13日には視察した佐々岡監督からフィールディングの良さを評価される。

 21年1月 自主トレ先の沖縄で前田健太と交流。球種やデータを生かす重要性についての助言を受ける。

 22年1月 大瀬良らと沖縄で合同自主トレ。積極的に取り組んでこなかったウエートトレにも着手した。

 23年1月 22年10月に受けた右肘のクリーニング手術の影響で軽めの調整。マツダスタジアムでの自主トレでは主に開幕へ向けて体の動きなどを確認。

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