カープ中村貴 最後の〝西川塾〟福岡から弾丸受講 来季へ誓い「やれることをやって」師匠の一枠を奪う
来季2年目を迎える広島・中村貴浩外野手(23)が22日、本拠地・マツダスタジアムで最後の“西川塾”を受講した。福岡県内で自主トレを行っていたが、オリックスにFA移籍した西川から前日に誘われ、日帰りで一緒に練習。打撃面での助言をもらった。先輩の教えを胸に刻み、来季のレギュラー奪取を誓った。
グラウンド内外で目をかけてもらった先輩の心遣いが、うれしかった。中村貴は午前中、マツダスタジアムに隣接する屋内練習場で西川と約2時間、打撃練習を実施。「打撃を少し、見てもらいました。元々食事とかに連れて行ってもらっていて『きょう最後だからおまえ、来い』と言ってもらった。けさ、福岡から来ました」と経緯を説明した。
オリックスへFA移籍する西川にとって、この日が本拠地での最後の練習。そのパートナーを務めた。大半が打撃談議。「特に指摘されていないけど、『自分はこういう感じで打っている』と(言ってもらった)」とタイミングの取り方などで収穫を得た。
かねて、西川との食事の席で打撃の質問をしたかったが「なかなか聞けなかった…」と踏み込めなかったという。すると西川に「もうちょっとしっかり聞かないと損するぞ」と言われた。そしてこの日、一緒に練習する機会を設けてくれた。感謝の思いは尽きない。
オフのテーマは打力向上。22年度育成ドラフト2位で入団し、5月に支配下選手登録された今季は15試合の出場で打率・176、0本塁打、3打点だった。「1球で仕留めることができなかった」と反省点を挙げる。年明けはチーム最年長・松山に初めて弟子入り。鹿児島県内での合同自主トレに臨み、パワーとコンタクト率アップを図る。
来季はその西川が抜ける外野の一角を奪うことが目標。「いい選手がたくさんいる。自分のやれることをやっていきたい」。練習後には再び福岡へ、とんぼ返り。弾丸で受けた最後の“西川塾”を飛躍につなげ、必ず恩返しする。