広島“V奪回の使者”獲得 最速157キロ&高速カット右腕ハッチ 最速160キロ長身左腕ハーン

 広島は4日、来季の新外国人選手としてトーマス・ハッチ投手(29)=前パイレーツ=とテイラー・ハーン投手(29)=前ロイヤルズ=を獲得したと発表した。ハッチは契約金45万ドル(約6570万円)、年俸85万ドル(約1億2400万円)プラス出来高で、ハーンは契約金30万ドル(約4380万円)、年俸60万ドル(約8760万円)プラス出来高で契約した。V奪回へ向けて投手陣の底上げが期待される。背番号はハッチが42、ハーンは68に決まった。(金額は推定)

 助っ人2人が鯉の投手層を厚くする。ともにメジャー経験のあるパワーピッチャーの加入はチームにとって頼もしい限りだ。

 ハッチは最速157キロの本格派右腕で、今季はブルージェイズとパイレーツに在籍。両球団で計18試合に登板し1勝1敗、防御率4・08だった。メジャー通算は39試合で4勝4敗、防御率4・96。球団を通じ「日本シリーズ優勝の手助けができればと思います」とコメントした。

 最大の武器はカットボール。平均球速が149キロと速く曲がり幅が大きいのが特長だ。直球とツーシームも球威がありチェンジアップとの緩急を駆使した投球にも定評がある。今季はヌートバーや鈴木を打ち取った。

 左腕のハーンは、今季はレンジャーズ、ブレーブス、ロイヤルズに所属。計13試合で0勝0敗、防御率11・40だった。メジャー通算では101試合で12勝15敗1セーブ、防御率5・35。球団を通じ「いろいろな経験ができる冒険的で新たな機会にとてもわくわくしています」と話した。

 メジャーでは“大谷キラー”として名を売った。21、22年に対戦し、計12打数2安打1打点に抑え、5三振を奪っている。198センチの長身から投げ下ろす最速160キロの直球とスライダーは威力十分。ヤクルト・村上や阪神・佐藤輝ら左の強打者封じが期待される。

 ハッチは先発候補としての加入。松田一宏オーナー代行は「真っすぐの回転が良い。力もある。スライダー、チェンジアップも良く、制球もまずまず」と話し、試合をつくれる安定感を評価する。

 ハーンについては「新婚らしい」と祝福した上で「真っすぐで空振りが取れる。先発と中継ぎ、両方いける」と太鼓判を押す。来春キャンプなどを通じてどちらを任せるか適性を見極めていく。

 今季のチーム防御率はリーグ4位の3・20。今秋ドラフトでは1位・常広(青学大)を筆頭に上位3人が即戦力投手だった。投手陣の底上げがV奪取へのカギを握る。新たな助っ人を“家族”に迎え、新井鯉の戦闘態勢が整ってきた。(市尻達拡)

 ◆トーマス・ハッチ(Thomas Hatch)1994年9月24日生まれ。米国出身。投手。右投げ右打ち。身長185センチ、体重88キロ。16年ドラフト3巡目でカブスに入団。19年途中にブルージェイズに移籍し、20年にメジャーデビュー。今年8月にブルージェイズから戦力外扱いとなり、パイレーツへ移籍した。メジャー通算は39試合で4勝4敗、防御率4・96。

 ◆テイラー・ハーン(Taylor・Hearn)1994年8月30日生まれ。米国出身。投手。左投げ左打ち。身長198センチ、体重104キロ。15年ドラフト5巡目でナショナルズに入団。その後、パイレーツ傘下を経て、19年にレンジャーズでメジャーデビュー。メジャー通算101試合で12勝15敗1セーブ、防御率5・35。

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