広島・黒原 12日・侍Jとの練習試合で先発!佐藤輝斬りだ! 来季飛躍へ猛アピール誓う「一人一人、勝負したい」

 広島・黒原拓未投手(23)が秋季キャンプ休日の9日、“サトテル斬り”でのアピールを誓った。12日にチームは「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」(11月16~19日、東京ドーム)を戦う侍ジャパンと宮崎で練習試合を実施。左腕は同戦に先発することが決定した。大学時代にも対戦経験がある1学年上の阪神・佐藤輝らを封じ、来季の1軍定着につなげていく。

 静かな口ぶりの中にも、胸の高鳴りが感じられた。投手としての闘志は同世代が相手なら、さらに増幅する。黒原は12日の先発に向け「1軍でそういう選手たちと戦っていかなければならない。代表としてやられている選手の方々と対戦するのは、自分にとってもいい経験になる。直球も変化球も、しっかり投げ切れるように」と表情を引き締めた。

 侍ジャパンとの顔合わせ。面識のある選手は多くないと話すが、阪神・佐藤輝とは大学時代に同じ関西学生リーグで対戦した経験がある。

 当時、関学大の黒原は1年時と3年時にリーグ戦で近大・佐藤輝に2本塁打を献上。プロ入り後は2022年、4月8日・阪神戦(甲子園)で初対戦し、空振り三振に斬ってリベンジに成功した。

 今季は対戦がなかったが、日本一に輝いた猛虎打線の主軸を担う佐藤輝を封じることは、大きなアピールにつながる。DeNA・牧、中日・岡林、巨人・秋広ら、1軍主力クラスがそろう一戦。「代表に選ばれる、素晴らしい選手ばかり。そういう選手をしっかり抑えられるように一人一人、勝負したい」と腕をぶした。

 参加中の秋季キャンプでは、6日の紅白戦で5回3安打1失点。得意とするカットボールを“封印”して6個の三振を奪い、無四球だった。

 今季は1軍で5試合に登板するも0勝1敗で、プロ初勝利は来季以降に持ち越し。「1軍で直球が通用していない。(カウント)2ボールから長打というのが、打たれる時の感じ」と課題を自己分析する。直球でファウルを取れればカウント有利にも立つ。侍ジャパンの打者相手に直球の手応えをつかめれば、来季への収穫になる。

 「カットボールも使いながら、直球は両サイドに投げて。課題をつぶしながら、いいものを出せたら。(来季に)つながるようになればと思う」と黒原。見据えるは来季3年目の飛躍、その契機となるマウンドにしてみせる。

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