新井カープ DeNAと1差2位なのに自力2位消滅 相次ぐ主力離脱でマツダCS開催へ正念場

 「広島東洋カープ1-3横浜DeNAベイスターズ」(20日、マツダスタジアム)

 広島はDeNA・東に7回で1得点に抑えられ、八、九回も反撃ならず敗戦。今季は東に6試合で4勝0敗、防御率1・84と完全にカモにされた格好。カード最終戦を落としたため、3位・DeNAと1ゲーム差の2位ながら、自力での2位の可能性が消滅した。CSの本拠地開催を勝ち取るためにも残り6試合を勝ち抜くしかない。

 試合前から重苦しい雰囲気が漂っていた。菊池、西川、上本、野間に続き、発熱のため秋山が出られない。天敵・東との対戦を前に大きすぎるハンディを背負うことになった。

 打線は初回から2点を追う中、東の前に凡打の山を築く。四回までパーフェクト。五回1死から末包が右越え二塁打で初安打を放つが、あとが続かない。

 七回に矢野のポテンヒットから小園、堂林と連続内野安打で1点をかえすのがやっと。なおも無死一、二塁から末包、マクブルーム、デビッドソンと今季、東から一発を放った右の大砲トリオに期待が寄せられたがあっさりと打ち取られた。

 八、九回も反撃の糸口すら見当たらず敗戦。東には今季6試合の対戦で4敗目。新井監督は「元々、コントロールの良い投手なんだけどきょうはより良かった。セ・リーグで一番勝っている投手なのでそう簡単にはこっちも打てないと思っている。まだ対戦があると思っているのでそこはまた考えていきたい」とCSでのリベンジを誓った。

 これで9月は6勝11敗と大きく負け越している。シーズン終盤に来て相次ぐ主力の離脱が影響している。不可抗力にも見えるが指揮官は「開幕からみんなアクセル全開で頑張ってきてくれている。残り6試合になってこれだけ(離脱者が)、たくさん出るっていうのも自分がマネジメントミスしているから。そこは反省したい。選手は一生懸命やってくれている」とすべての責任をかぶった。

 3位・DeNAとの今季最終戦に敗れ、1ゲーム差に迫られた。このため残り6試合に全勝しても、DeNAが残り9試合に全勝すれば勝率で上にはいけないため、自力での2位確保の可能性は消滅した。

 5年ぶりのCS本拠地開催だけは逃したくない。

 「もちろん。みんなそのつもりだし、きょうは終わったんで残り6試合。(23日の)巨人戦に向けて全員で頑張っていきたい」

 苦しいときこそみんなで。新井カープを象徴する全員野球で戦い抜く。

 ◆自力2位の可能性消滅 広島がこの日、DeNAとの今季最終戦に敗れ自力2位の可能性が消滅した。広島は今季残り6試合全勝でも77勝62敗4分け、勝率.5539。一方でDeNAが今季残り9試合に全勝すれば78勝62敗3分け、勝率.5571となり、広島はDeNAを上回れない。

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