カープ床田 走攻守大暴れで前半戦5連勝締め 自己最多8勝&マルチ安打&「怖かったですけど」激走生還

 7回、秋山の適時打で勝ち越しの生還をする床田(撮影・金田祐二)
 力投する床田
 7回、中前打を放つ床田
3枚

 「DeNA1-2広島」(17日、横浜スタジアム)

 広島・床田寛樹投手(28)が投打に大奮闘でハーラートップタイの8勝目。中5日の先発で七回途中1失点。打っても2安打2得点と全得点に絡む活躍ぶり。チームは今季3度目の5連勝で4年ぶりの貯金9。2年連続の2位ターンを決め、首位・阪神とは1ゲーム差。新井カープは最高の形で5年ぶりの歓喜へ向けて折り返した。

 床田はバウアーに勝つために走った。

 同点の七回。自らの安打に相手失策で二塁へ進むと、秋山が右前打。走らないと決めつけた右翼・蝦名の油断を突いてホームへスライディング。欲しかった勝ち越しの得点を自ら奪い取った。

 「きつかった(笑)。きつかったし、怖かったですけど。もう2死になった時点で絶対にかえろうと思ってたんで、そこはもうあんまり足のことは気にせず走ってました」

 ここ横浜は苦い思い出が残る。昨年8月3日、一塁へ走った際に右足首を骨折。その後のシーズンを棒に振った。五回にも自らの安打から三塁へ進むと秋山の遊ゴロで生還と2得点。床田の激走がチームを鼓舞した。

 投げては中5日で先発。MAX145キロと本来のスピードが見られない中、初回に先制を許したが、二回から六回までは変化球を中心に打たせて取る投球でパーフェクト。七回先頭の牧に四球から2死二塁のピンチで降板を告げられると悔しがった。難敵バウアー相手に絶対に勝つんだという思いがあふれた。

 床田の思いが伝わったように栗林が火消しに成功すると、島内、矢崎で逃げ切った。

 これでシーズン自己最多タイ、そしてハーラートップタイとなる8勝目。

 「前回の巨人戦でやられてるんで、何とか取り返せた」

 床田は球界に“革命”を起こそうとしている。痛めた右足首を考慮し、今もランニングメニューはほとんど免除されている。日本では投手は走ることが基本とされてきたが、走らずに結果を残し続けている。

 「今まで走っても夏場はもたなかった。ランニングの量が少ないけど、それで夏場もったらそんなにランニングもいらないんじゃないかなと思う」

 球界の常識を覆す可能性もある取り組みを涼しい顔でやってのけようとしている。

 投打二刀流の活躍で前半戦を白星で締めくくりチームを5連勝に導いた。新井監督は「中5日でいってくれて、きょうもナイスピッチングで打撃も素晴らしかった」と絶賛。“革命児”が新井カープの快進撃を支える。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス