広島 森下の投打二刀流で4連勝&最多貯金5 V3ラン&7回2失点 新井監督「打ってよし、投げてよし」絶賛

 5回、勝ち越し3ランを放った森下はナインに迎えられ歓喜(撮影・田中太一)
 5回、勝ち越し3ランを放つ森下(撮影・田中太一)
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 「広島6-2DeNA」(28日、マツダスタジアム)

 広島・森下暢仁投手(25)が同点の五回に決勝3ランとなるプロ初本塁打を放った。投げては7回2失点で4勝目。投打二刀流の活躍で、チームを今季4度目の4連勝&同最多の貯金5に導いた。6月の勝ち越しも決定。首位・阪神までは3ゲーム差に接近。4年ぶりに復活した「ジェット風船」とともに、新井カープが一気に舞い上がる。

 レフトスタンド上段へ消えていく白球を、森下は現実のものとは思えなかった。

 「最初、何が起こったか分からなかった」

 次の瞬間にスタンドから沸き起こったドッという大歓声で確信。気がつけば右拳を突き上げていた。

 同点の五回1死一、二塁。バントも考えられる場面だったが、ベンチの指示は打て。期待に応えて石田の初球カットボールを果敢に振りに行った。

 「ゾーンに来たら思い切って振ろうと思っていた。難しいことはできないんで、思い切って振ろうと思って。そしたら、ちょうどかみましたね」

 プロ4年目、通算185打席目での初本塁打。球団では20年6月19日・DeNA戦の大瀬良以来となる投手の本塁打となった。昨季は猛打賞や1試合4打点など、打撃が得意。だが、実は明大時代に本塁打はなく、大分商時代に練習試合で4、5本打ったことがある程度だった。それがプロで、しかも決勝弾を打ったのだから興奮しないわけはない。

 高校時代は投手としてだけでなく、遊撃手としても鳴らした。だが、明大に入学して野手の飛距離に圧倒され投手一本を決断した。それでも「投手と野手どっちか選べと言われれば野手を選びますね。毎日試合に出られるでしょう」という“野球少年”だ。

 本業の投球では五回まで毎回安打を許すなど苦しい投球が続いたが、一発を放った後は六、七回を三者凡退で締めた。

 「次の回からちょっと緊張して投げていました。本当はもうちょっと長いイニングを投げたいですけど。七回までいけて良かったという感じでした」

 12球団に先駆けて4年ぶりに復活した「ジェット風船」はベンチから見た。

 「最後、いいなと思いましたけど、音が気になりました」

 4年目での初体験に戸惑いの表情を浮かべていた。

 新井監督は「最高の打撃でしたね。打ってよし、投げてよし」と絶賛した。投げて打って、エンゼルス・大谷をほうふつとさせる二刀流の大活躍。首位・阪神の背中が見えてきた。

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