広島・新井監督 開幕3連敗も「まだ3試合」マツダで反撃 今季初得点!打線上昇の兆し

 8回、村上の打球にジャンプするも野間は捕れず(撮影・田中太一)
 村上が生還し、両手を挙げて悔しがる野間(撮影・田中太一)
 スタンドの声援に手を挙げながら引き揚げる新井監督(撮影・田中太一)
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 「ヤクルト3-2広島」(2日、神宮球場)

 広島は逆転負けを喫し、2004年以来19年ぶりの開幕カード3連敗を喫した。停滞していた打線は開幕から19イニング目にして今季初得点。だが同点の八回に右翼・野間の守備のミスから勝ち越された。球団新人監督の開幕カード3連敗は1999年・達川晃豊以来24年ぶり。4日からはマツダスタジアムに阪神を迎え、今季の本拠地初戦。地元で巻き返す。

 歓声と悲鳴が、試合終盤に交錯した。懸命に1点を防ごうとしたプレーが焦りを生み、致命的な痛手になった。目指した今季初勝利がかすんだ、想定外のミス。王者・ヤクルトに見せたわずかな隙が、19年ぶりの開幕カード3連敗に直結した。

 同点の八回だった。先頭・村上の打球は右翼への大飛球。野間峻祥外野手はフェンスギリギリまで下がったが、捕球できなかった。さらに、フェンス上部から跳ね返った打球を処理する際にファンブル。慌てた内野への送球は無人の一塁後方を転々とし、悪送球となった。

 その間に、村上は本塁に生還(記録は二塁打と野間の失策)。野間は「ちょっと慌ててしまった。僕の責任です。(打球が)風で戻ってきたので捕れると思って。捕れる判断だったんですけど」と肩を落とした。ただ、新井貴浩監督は「精いっぱいのプレー。何とかしよう、したいという姿勢は伝わるよね」と責めることはなかった。

 ミスから決勝点を献上したものの、打線は上昇の兆しを示した。球団史上初の開幕から2試合連続完封負け、18イニング連続無得点の中、初回に秋山の適時三塁打。この3連戦で初めて先制した。

 2試合で計7安打だった攻撃陣が奮起し、この日は8安打。試合前練習では打撃投手が相手先発・吉村の、左足を後方の一塁側に上げてから前方に振り上げる“振り子投法”をまねて各打者が対策。裏方も一体になって、現状打破を目指した。

 指揮官は「捉えた当たりが(野手の)正面とか、捕られたとか、そういう打球がけっこうあった。各打者、力みが取れてきているんじゃないかな、と見ている」と打線の復調気配を感じ取っていた。

 球団新人監督の開幕カード3連敗は、1999年の達川晃豊以来24年ぶり。不名誉な記録となったが、強力ヤクルト打線に対して玉村の後を受けたアドゥワ、ターリーも好投。「投手陣はよくがんばっている」とブルペン陣の奮闘を敗戦の中での収穫と捉えた。

 4日からはマツダスタジアムに戻り、開幕3連勝を決めた阪神を迎え撃つ。3連敗スタートにも新井監督は「まだ3試合でしょ」と悲観の色はない。「もちろん、そのつもりでいます」と本拠地開幕戦を勝利で飾る意気込みを語った。あとは「黒星」を「白星」に変換するだけ。がむしゃらに、1勝を求める。

 ◆開幕カード3連戦3連敗 広島では山本浩二監督時代の2004年4月2~4日・中日戦(ナゴヤドーム)以来。この年は最終的に60勝77敗1分け、勝率・438で5位だった。

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