広島・新井監督 下克上宣言 下馬評覆す 広島工先輩・高津監督と“同門対決”で初陣飾る

 会見後、手を合わせて笑顔を見せる新井監督(左)と高津監督(撮影・田中太一)
 笑顔を見せる新井監督(撮影・佐々木彰尚)
 ウオーミングアップをする選手の後ろで、目を閉じて思いをはせる新井監督(撮影・田中太一)
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 プロ野球セ・リーグは31日、3試合が行われ開幕する。広島は30日、ヤクルトと開幕戦を戦う神宮で、前日練習を行った。就任1年目のシーズンに臨む広島・新井貴浩監督(46)はカープを下位に予想する評論家陣が多いことに発奮し、下克上を宣言。まずは広島工の先輩に当たるヤクルト・高津監督との“同門対決”を制し、初陣を飾ることを誓った。

 多くの偉業を達成した場所に、指揮官という立場で帰ってきた。いよいよ始まるペナントレース。新井監督は目前に迫った初陣を前に、気持ちを高ぶらせた。「私にとっても初めて監督として迎えるシーズン。相手は2連覇中の、強いヤクルトスワローズさん。チャレンジャーの精神でぶつかっていきたい」と、挑戦者として王者に立ち向かう。

 心の内から宿る闘志がある。前日会見に臨むと、燃える思いを言葉に変えた。「私たちのチームは評論家のみなさま方をはじめ、非常に前評判が低くなっております。私もいろんなものを見させていただき、それは感じています。ありがとうございます。やる気にさせてもらっていると思っています」。多くを占める周囲の下位予想を、むしろ歓迎した。

 一丸となって強い集団に挑み、白星をつかむことが勝負事の醍醐味(だいごみ)。「まわりで見ている方は、下馬評が低いチームが強いチームを倒して(上位に)上がっていくことが楽しいんではないでしょうか。そう思ってやりたいと思います」と下克上を宣言。気迫をみなぎらせ、各球団に一泡吹かせて大方の予想を覆してみせる。

 自身にとっての初陣は、広島工の先輩にあたる高津監督との顔合わせ。これも巡り合わせかもしれない。「胸を借りるつもりで」とスタンスを示すと、高津監督には苦笑いで「(胸を)貸しません」と返され、会見場の笑いを誘った。

 この日のナイター練習では普段通り、終始リラックスした表情を浮かべた指揮官。選手たちに積極的に声をかけながら、最終調整を見守った。

 神宮球場は駒大時代の4年間を過ごした原点。プロ入り後は、この地で2016年シーズンに通算2000安打と通算300本塁打の勲章を打ち立てた。思い出の詰まった場所から、新たな戦いへ。「シーズンは長い。いい時も悪い時もある。悪い時の方がたくさんあると思う。そういった時、しっかりと自分が道を示せる監督でありたい」。大きな期待と反骨心を胸に、新井カープが船出を切る。

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