広島・ドラ5河野、広陵魂だ 恩師・中井監督に1軍定着誓った 「人としてのあり方学んだ」

 広陵・中井監督(右)から激励された河野
 広島入りし取材に応じるドラフト5位・河野(撮影・立川洋一郎)
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 広島のドラフト5位・河野佳投手(21)=大阪ガス=が11日、広陵魂で来季の1軍定着を誓った。広島市内のホテルで行われた広陵・中井哲之監督(60)の還暦祝いパーティーに出席。恩師からは同校OBでレンジャーズからFAとなった有原航平投手(30)に並ぶ評価を与えられ、活躍に太鼓判を押された。また、河野を含む新人10選手がこの日に広島入り。新入団発表会見は12日に行われる。

 懐かしいにおいを、全身で感じた。同じグラウンドで汗を流した先輩、同期、後輩が一堂に会した空間。河野にとって広陵での3年間は、野球人としての成長を大きく促してもらった原点だ。「『ありがとう』という言葉には、すごく意味深いものがあり、それが一番心に残っている」と初心を思い返した。

 広陵のモットーである「ありがとう」という言葉。野球ができる環境は当たり前ではない。人としての礼儀をはじめ、大切なことはいつも中井監督から教わった。「周りに支えられながら野球ができている。感謝しながらやっていけたら」。新たなステージでも、謙虚さは忘れない。

 高校卒業後、大阪ガスに入社。働く中で、広陵出身と言えば不思議と、会話のきっかけになることが多かったという。「人間性を重視される高校。野球だけではなく、人としてのあり方は重点的に学んだのではないかなと思います」。仲間と汗を流した時間は、何物にも代えられない財産。“広陵魂”を胸に刻み、プロ野球という最高峰の舞台に挑む。

 中井監督は河野について「高校時代、『絶対この子はプロに行く』と感じたのは有原と河野。有原か河野ぐらいしか、あんな球を投げたのは見たことがない」と、当時の鮮烈な印象を思い返した。福原忍(阪神2軍投手コーチ)、吉川光夫(BC栃木)、野村祐輔、有原航平など、プロで活躍する投手を長きにわたって見てきた中で、“有原級”と太鼓判を押したことが河野の魅力とすごさを物語る。

 さらに「先発、中継ぎ、抑え。『やれ』と言われたところはどこでもできるような器用な子。何種類でもストライクが取れるし、勝負球になる。絶好調時の河野を知っているだけに、まだまだ伸びしろはあると思う」と今後の飛躍を期待した。

 パーティー後には新入団発表会見が行われる、広島市内の別のホテルへ移動。ユニホームの採寸などを行い、カープの一員になった実感が増幅した。「真っすぐの力強さ、マウンド度胸は売りにしている。1年目から1軍で活躍できるように」と河野。名門校で培った全ての財産を生かし、広島を盛り上げる。

 ◆河野 佳(かわの・けい)2001年8月23日生まれ。21歳。兵庫県出身。175センチ、81キロ。右投げ右打ち。投手。広陵、大阪ガスを経て2022年度ドラフト5位で広島から指名を受ける。広陵では3年春にセンバツ出場。大阪ガスでは入社1年目に都市対抗デビューして2年目の社会人日本選手権では2大会連続優勝に貢献しMVP。

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