オリックスの２６年ぶり日本一で幕を閉じた今季のプロ野球。両リーグ共に昨季の優勝チームが連覇を飾り、覇権奪回を狙ったライバルたちを蹴散らした。デイリースポーツ評論家の面々が、今季の各チームの戦いを採点。今回は中田良弘氏（６３）が、広島の２０２２年を振り返った。

【投＝６点、打＝６点、守＝７点、走＝６点】※中田氏が各１０点満点で採点

　チーム打率・２５７はリーグトップ。一方で２６盗塁はリーグ最少。今年のカープは、３連覇していた当時のような粘り強さ、いやらしさが薄れているように見えた。

　シーズン途中で秋山が加入したものの、やはり鈴木誠也が欠けた穴は大きかった。また、菊池涼が欠場やスタメンから外れるなどもした。先発陣では森下が２桁の１０勝。後は大瀬良と床田が８勝、九里が６勝。規定投球回も森下が唯一到達したものの、それに続く投手がいなかったことが響いている。

　リリーフ陣も同様。３１セーブを挙げた守護神・栗林へつなぐ中継ぎ陣が不安定だった。来年の巻き返しのカギは投手陣、特にリリーフ陣の確立と言えるだろう。