「広島２－０ヤクルト」（９日、マツダスタジアム）

　広島は三回に野間の三塁打を菊池涼の内野ゴロで迎え先制。投げては森下がヤクルト打線を５安打に抑え今季初完封、９勝目を挙げた。

　今季のヤクルト戦はマツダスタジアムでは１分けを挟んで６連敗中、初勝利となった。

　広島・佐々岡真司監督は森下について「きょうは本当にストライク先行で、球数が少なかったですし、真っすぐと変化球。チェンジアップがよく抜けていた。後半になって先発陣がなかなか試合をつくれていない中で、森下が頑張ってくれました」と絶賛した。

　ヤクルトの上位３番までを無安打に封じ込め、村上の前に走者を出させなかった。「そこはミーティング等で。１、２、３を抑えた結果、走者なしでの村上君になったのは大きかったと思います」とミーティングの成果を強調した。

　攻撃では次の塁を狙った走塁が得点につながった。「打ったら全力で走るという当たり前のことをしっかりとやって、スキを突いて次の塁を奪うことができたと思う。こういうチーム状況でも当たり前のことができた結果だと思います」と振り返った。

　１０日以降に向けては「チームは本当、苦しいところではありますが、しっかり地元のファンのみなさんに喜んでもらえるような試合をしたいと思います」と力を込めた。

　完封の森下の投球はチェンジアップが効果的だった。「変化球というのは真っすぐのキレ、制球がないと、あの抜けるチェンジアップはきかないと思う。真っすぐと同じように腕の振りで抜けているからこそ、チェンジアップの効果がある。ああいう空振りを見ると、しっかり腕を振れた中で抜けが良かったのかなと。相手の空振りの姿を見ると（違った）」と指摘。

　さらに「同じチェンジアップでもためられて打たれたりとか、抜けなかったり、制球できなかったりというのがあって、ストライクを取りに行くとか、腕を振れない悪循環があった。しっかりと真っすぐ投げたようなフォーム、腕の振りで抜けていたんじゃないかなと」と話した。

　後半戦に入って登板過多となっていたブルペン陣を休ませられたのも大きい。「１週間が始まる中で中継ぎを休ませられたことは大きいと思います」。

　打線では野間が５試合連続マルチ安打と好調。「１番が出て、攻撃できれば相手も嫌でしょうし、好調を維持してほしい。今のメンバーが不動になると思うので」と話した。

　１０日は九里が先発する。