カープ 深刻竜投アレルギー 今季初の2戦連続零敗 対戦打率リーグワースト・218

 9回、最後の打者となった会沢(右端)を迎える広島ナイン(撮影・立川洋一郎)
 4回、空振り三振に倒れて引き揚げる坂倉
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 「広島0-3中日」(30日、マツダスタジアム)

 あぁ3連敗。広島は散発の6安打で今季初の2試合連続、10度目の零封負け。24日・ヤクルト戦の六回を最後に21イニング連続無得点となった。首位ヤクルトも連敗で11ゲーム差は変わらないが、4位・DeNAまで0・5差、Bクラスの方が近づいてきた。満員のスタンドが泣いている。鯉打線の意地が見たい。

 最後の打者・会沢が二邪飛に倒れた。3万376人、満員のスタンドは盛り上がるところもなく、消化不良のまま家路に就くしかなかった。

 佐々岡監督は「見ての通り。打てていない。それだけですね」と苦い表情で話した。

 試合は淡々と進んでいった。今季初対戦の小笠原の前に毎回のように走者を出すが本塁が遠い。八回以降もロドリゲス、R・マルティネスに対して安打は出るもののあと1本が出ない。終わってみれば3試合にまたがり、21イニング連続無得点。これでは勝てるわけがない。

 チャンスがなかったわけではない。三者凡退は五回の1イニングだけ。6安打3四球。塁はにぎわしたが、連打は出ず。走者を進めたのは四回の松山の四球と相手の暴投だけ。あとは塁上にくぎ付けだった。

 3点を追う九回は先頭の長野が安打で出塁も代走は送らなかった。少しでも相手にプレッシャーをかけて1点をもぎ取る姿勢を見せることは次戦にもつながるはずだが、ベンチは動かなかった。

 高橋宏に八回途中まで無安打に抑えられた29日の試合に続いて、今季初の2試合連続零封負け。対中日の対戦打率はセ5球団の中でワーストの・218。竜投アレルギーは深刻さを増している。

 朝山打撃コーチは「中日戦は抑えられている、分が悪いイメージがある。やり返せるように。選手は一生懸命やった。何とかやり返したい」とリベンジを口にした。

 4番・マクブルームをコロナ禍で欠く。下半身のコンディショニング不良で離脱している西川の復帰もまだ先。ここは現有戦力で力を合わせるしかない。

 佐々岡監督は「点が入っていないのでね。先発がまず試合をつくりながら、打線がというところ。点が入っていないことで、苦しい空気になっている。これだけカープファンが入っているので、明日しっかりと自分たちの野球をやるだけです」と必死に前を向いた。

 前半戦を2位で折り返し、奇跡の逆転優勝を目指してスタートしたはずだったが連敗。ここが踏ん張りどころだ。

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