広島・ドラ3中村健 V打 同学年・森下に白星贈った 執念で放った右前2点適時打

 3回、適時打を放ちガッツポーズする中村健(撮影・棚橋慶太)
 3回、適時打を放つ中村健(撮影・棚橋慶太)
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 「DeNA4-5広島」(25日、横浜スタジアム)

 力強く握った右拳を三塁側ベンチへ向けた。粘り、執念で放った右前2点適時打だ。決勝打でチームを4連勝に導いた広島のドラフト3位・中村健人外野手(トヨタ自動車)は、充実感いっぱいに汗をぬぐった。

 「技術うんぬんではなく、球に食らい付いていこうという思いで臨んだ1打席でした」

 2点を奪い2-2で迎えた三回2死満塁。浜口の内角膝元の直球を詰まりながら右前へ運んだ。ファウルで粘り、捉えたのは8球目。強い気持ちが最後の一押しにつながった。佐々岡監督は「良いところで打ってくれた」とたたえた。

 先発マウンドには森下がいた。入団年こそ違うが、ともに97年生まれの同学年だ。右腕はこの日を自身4連敗で迎えていた。「悔しい投球が続いていたと思うし、そういう悔しがってる姿とかを見ていた」と中村健。背中を押す一打を放つと決めて臨んだ一戦で結果を出した。

 3試合連続でスタメン出場し、いずれも安打を記録した。二回の左前打と合わせ複数安打は5度目だ。東出野手総合コーチらの助言を受けて取り組む打撃に手応えがある。

 「チーム的にも個人的にも、すごく良い流れで来ていると思う」。定位置を勝ち取るチャンス。存在感を示し続けて外野の一角を奪い取る構えだ。

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