広島・遠藤 成長の浅村封じ2奪三振 7回6安打無失点「こういう投球続けたい」
「楽天1-0広島」(8日、楽天生命パーク宮城)
粘り強く腕を振り続けた。7イニング中5度、先頭打者を出塁させながら、広島・遠藤はスコアボードに0を刻んだ。7回6安打7奪三振無失点。先発の仕事をやってのけた。
「走者を出しても目の前の打者一人一人に集中して粘り強く投げることができた」
初回2死二、三塁では銀次を一ゴロ。七回は先頭への四球から2死一、三塁としたが、西川を遊飛に打ち取った。セットポジションからの投球は制球力抜群で、球威もあった。
佐々岡監督は「ピンチを作っても粘り強くゼロで試合をつくってくれた。勝たせてあげたい内容だった」と振り返った。
登板前、右腕は浅村との対戦を熱望していた。初回は直球で空振り三振。三回は右飛に仕留め、六回も高めの直球で見逃し三振だ。
「反応を見ながらしっかり投げることができた」。3打数無安打2奪三振。1球ごとに変わる状況を的確に分析し完璧に抑えた投球は、成長曲線を伸ばしたといえる。
先発として初めて臨んだ交流戦は3試合で1勝1敗。パ・リーグの強打者と対峙(たいじ)し、成功も失敗も大きな財産になった。「こういう投球を続けていきたい。強い気持ちを持って次回のマウンドに上がる」。23歳の若鯉は前を見据え力を込めた。