野間は広島の1番打者にふさわしいか 北別府氏が厳しい注文「もっとしぶとく!」

 猛打賞となる右前打を放つ野間=5月24日
 3回、マクブルームの中飛で本塁へ突入するもアウトになる三走・野間=2日
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 交流戦で下位を低迷する広島の中で、1番に抜擢されている野間峻祥外野手(29)はコンスタントな活躍を見せている。だが、デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「もっとしぶとく、もっと嫌らしい選手に」とハードルを高めて、それを越えていくよう求めた。

  ◇  ◇

 今年のカープの力が本物かどうかを占う意味で、この交流戦は“試金石”になると考えていたが、ここまでの戦いを見る限り、甘くはないね。

 どうも“交流戦”と聞いただけで、選手たちはひるんでしまっているのかな。パの選手に比べて、何となくひ弱に映って見えるのは私だけだろうか。

 どの対戦相手も攻撃面において積極的に仕掛けてきているね。捕手の“肩”を見透かしてか、足を使ってきている。スクイズをされたり、カープがやりたいことを全部やられている感じ。

 投手で言うと、高めに浮いた球を痛打されている。セ・リーグではポップフライですんだものも外野まで運ばれる。

 ソフトバンク戦の森下は、球はそこそこ走っていたが、浮いたところをやられていた。アンダーソンは終始高かったが、制球がまとまっている分、狙われやすかった。

 地元マツダに戻って日本ハムに勝ち越し。残りはオリックス、楽天、西武。きっかけひとつで変わるかもしれないし、そこに期待したいね。

 ところで1番に抜擢され、結果を出している野間について少し触れておきたい。

 今年は野手キャプテンという立場にありながら大きく出遅れ、ここへ来てようやく本領を発揮し始めた。遅いよね。でもトップバッターの座に着いてからは、よく打っているし十分に評価したい。(野間は5月20日の中日戦から6月2日の日本ハム戦まで12試合連続で1番に入り、その間の成績は52打数20安打。打率・385)

 本当によく頑張っている。ただ、4割近く打っているにしては、何となく印象が薄い。それは投手の立場から見て「やられた」「うまく打たれた」「狙われた」という感じがしないからだと思う。

 打率が高い割に四球が1つというのも、物足りなさを感じさせている材料だろうね。

 投手は追い込んでから粘られるのが最も嫌。結果、ヒットを打たれたり四球を選ばれて出塁させてしまう。そうなると球数も増えるし、苦しくなる。少しハードルは高くなるが、野間にはそういう働きが求められていると思う。

 1番打者として打つだけではなく、いろんな工夫もしてほしい。投手に揺さぶりをかけて、出塁すれば強みの足を使って盗塁する。野手キャプテンなのだから、ベンチの指示を待たずに動くことも必要でしょう。

 今年は西川や堂林、大盛、中村健も1番に入り、依然として固定されていないが、だからこそチャンス。

 しぶとく嫌らしい選手になって、うるさい野球を…足のある野間が不動のトップバッターに定着すれば、いいチームになると思いますよ。

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