広島・大瀬良 連敗止めた価値ある熱投134球「試合前みんなに伝えた」思い

 「広島6-1DeNA」(22日、マツダスタジアム)

 思いを込めて腕を振った。広島の連敗ストップを託されたマウンドで、大瀬良が135球の熱投だ。8回1/3を8安打1失点。チームを勝利に導き「チームが勝てたので何より」と汗をぬぐった。

 粘り強く投げ抜いた。六回1死満塁ではソトを投ゴロ併殺打。「思い切って懐に攻めた」。それまで使っていなかったシュートを内角へ投げ込み、力強く拳を握った。

 昨季4度あった中5日登板は、4戦4勝。この日も前回登板から中5日で、価値ある1勝をもたらした。佐々岡監督は「自分が止めるんだという気持ちで投げてくれた」と目尻を下げた。

 「いろんなものを背負って投げさせてもらっている。魂を込めて投げると、試合前に野手のみんなに伝えた」

 チームは前カードの巨人3連戦で3連敗して広島に戻ってきた。遠征には帯同していなかったが、さまざまな人からチームの雰囲気などを聞いていた。「そういうのを聞いた上で(連敗を)止めるのは僕だなと」。エースとしての自覚が体を突き動かした。

 自身とベンチの思いを一つにして上がったマウンド。自身通算70勝となったが、満足はしていない。「何より連敗を止めてチームが勝つというところを一番に考えないといけない」。最後まで投げきれなかった悔しさは、次回登板で晴らしてみせる。

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