【安仁屋宗八氏の眼】KOで初黒星のカープ・森下は「ビシエドへの四球が痛かった」
「広島4-10中日」(17日、マツダスタジアム)
森下がすべてこんなに悪いのは見たことがない。立ち上がりからストライク、ボールがはっきりしていた。右打者の内角を攻めきれず甘く入って逆方向に持っていかれていた。
中日打線は“逆方向へ打て”という指示が出ていたのだと想像する。初回は6安打で4失点したが、大島の左前打から始まり、6本すべてがセンターから逆方向に打ち返されたものだった。
二回も鵜飼に一発を浴びたのは仕方ない。痛かったのは2死からビシエドに与えたストレートの四球。そこから3連打で3点を失った。ここを踏ん張っていれば、今のカープ打線ならどうなっていたか分からない。実際に四、五、七回と点数を重ねていた。結果的にはこの四球がすべてだった。
攻撃では七回の1死満塁で大盛、代打・田中広が連続で三直に倒れた。当たりが良かっただけに、一つ間違えればというところ。ツキもなかった。
これだけ内容の悪い負け方なら逆に切り替えられる。取られるときは大量失点でもいい。森下もそう。次はビシャっと抑えると思う。それだけの力を持っとる投手だからね。