広島の矢野雅哉内野手（２３）が１８日、菊池涼から学ぶ守備の極意で春季キャンプを勝ち抜くと意気込んだ。今オフに初めて弟子入りし、静岡市・清水庵原球場での合同自主トレに参加中。「毎日、毎日、吸収する」と腕をまくる。

　熱を入れて聞いたのは守備範囲の広さだ。「どういう風に考えて守っているのかとか、広げるためにはどうすればいいのか、ということを聞きました」。ポジショニングや打球に対しての足の運び方…。明確な理由一つ一つが勉強になった。

　新人だった昨年３月時点で弟子入りを決心したという。「自分にないものが菊池さんにはたくさんある。それを取り入れるためにお願いしました」。春季キャンプを共に過ごし多くの会話を交わしたことが決め手だった。

　昨季は開幕１軍入りを果たしながら出場は１３試合。限られた出場機会で結果を出さなければいけないという気持ちが焦りにつながり、迷路に迷い込んだのが原因だった。

　春季キャンプへ向けて「守備でも走塁でも、どんどんアピールしていきたい」と意気込んだ。菊池涼から学んだ守備や持ち味の走力を前面に押し出していく構えだ。

　もちろん打撃面でも存在感を示す。１２月は１日も欠かさず振り込んだ。体重も５キロ増の７５キロとなったことで、打球の力強さが増した。

　今季が勝負の１年と自覚する。目標に掲げるのは１００試合出場だ。「キャンプは初めからどんどん飛ばしていきたい」。決意の２年目に臨む。