広島・栗林 新人王「うれしい気持ちが一番」鯉投から2年連続!超ハイレベルな争い制した

 「NPB AWARDS 2021 supported by リポビタンD」が15日、東京都内で開催され、セ・リーグの最優秀新人賞に広島の栗林良吏投手(25)が選出された。広島の新人王は昨年の森下に続き2年連続11人目。新人最多タイの37セーブに防御率0・86と驚異的な成績を残した守護神が、大きな栄誉を手にした。

 華やかなステージの真ん中で、栗林がスポットライトを浴びた。トロフィーを受け取ると、戦い抜いた日々がよみがえる。苦しさも喜びも味わった今季。歩んできた道のりは、新人王という輝かしい称号によって明るさを増す。まれに見るハイレベルな争いを制しての受賞に「うれしい気持ちが一番です」と喜びを表現した。

 53試合で0勝1敗、防御率0・86と圧巻の成績を残した。デビューから22試合連続無失点で、新人による開幕からのプロ野球記録を達成。新人最多セーブのプロ野球タイ記録の37セーブに、09年・岩瀬(中日)に並ぶ歴代2位タイの20試合連続セーブも成し遂げた。

 金字塔の支えは、野球中心の生活に寄り添ってくれた夫人の存在と、同期入団の活躍だった。「たくさんの、いいライバルに恵まれて切磋琢磨(せっさたくま)できて、この成績を残すことができた」。阪神の佐藤輝、伊藤将、中野の3選手にDeNA・牧、ヤクルト・奥川との激しい争いが原動力になった。

 開幕前には、抑えを任されることへの重圧を感じた。「不安とプレッシャーで、押しつぶされそうなぐらいだった」。つながれた勝利のバトンは落とせない。セーブ機会での“失敗ゼロ”は、プレッシャーをはねのけた日々の結実でもある。

 チームの勝敗を背負うマウンド。そこを任されているからこそ、不安や緊張とはこれからも向き合う。「不安な気持ちは現役を引退するまで、ずっと続くと思う。僕は元々緊張する方で、どちらかと言えばネガティブなタイプ。不安を消すために練習しないと」と慢心はない。

 赤いユニホームに袖を通したことも、偉業を近づけた。「やっぱり、カープに入れたことで1年間戦わせてもらった。五輪の舞台にも立たせてもらった。カープじゃなければ立たせてもらえなかったと思う。本当にカープに来て良かった」と巡り合わせに感謝した。

 新人の肩書が外れる来季。「2年目のジンクスと言われないように、もっといい賞をいただけるようにチームの勝利に貢献していきたい」。誇り高き鯉の守護神が、カープのために腕を振っていく。

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