広島・九里、最多勝 18年大瀬良以来 悲願の初タイトル 本拠地最終戦で13勝目!

 本拠地最終戦で13勝目を飾り、投手陣と並んで記念撮影する九里(11)
 ヤクルト打線を相手に力投する九里
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 「広島4-1ヤクルト」(29日、マツダスタジアム)

 悲願達成だ。広島の九里亜蓮投手(30)がリーグトップの阪神・青柳と並ぶ自己最多の13勝目を挙げ、自身初タイトルとなる最多勝を確定させた。球団では2018年の大瀬良以来、12人目(14度目)の快挙。プロ8年目の右腕が今季の本拠地最終戦で、大きな勲章を手にした。

 執念を見せた魂の99球だった。九里は最多勝獲得が確定すると、ナインや首脳陣から頭をポンポンとたたかれ、祝福を受けた。

 本拠地最終戦でリーグトップの阪神・青柳と並ぶ13勝目。自身初タイトルに「素直にうれしいですけど、自分1人で勝ったものではない。野手のみなさん、中継ぎのみなさんには本当に感謝ですね」と頭を下げた。

 前回24日の阪神戦では137球の熱投も黒星を喫した。今回は25試合目の登板で中4日。優勝を決めているヤクルトは主力を温存させたが、過酷なマウンドとなった。

 初回は2四球と安打で1死満塁。西田を空振り三振、長岡を一ゴロに抑えて無失点で切り抜けるも、この回だけで32球を費やした。

 二回も1死満塁とし、宮本の左犠飛で先制点を奪われた。それでも、ここで踏みとどまるのが九里の持ち味。2死満塁から村上を空振り三振に仕留めた。

 5四死球と制球が乱れ、四回まで毎回走者を出す我慢の投球。「本当にリズムもテンポも悪かった」。それでも、最後まで懸命に腕を振ったことが白星を呼んだ。

 佐々岡監督は今季最終戦となる11月1日・ヤクルト戦(神宮)には登板しないことを明言し、「粘り強く投げたし、勝ったことが本人にとっては大きい。中4日でよく投げた」とたたえた。

 うれしい初タイトル。原動力になったのは同学年でもあり、ライバルでもある大瀬良の存在だ。今季から投手の主将も任命されたエースに対し、「大地(大瀬良)に比べてまだまだ成績を残せていない。任せっきりではなく、一緒に引っ張っていける存在にならないと」と危機感を募らせていた。追いつけ追い越せの精神が、結果となって実を結んだ。

 広島の投手が最多勝を獲得するのは、18年の大瀬良以来、12人目(14度目)。「いつか何かタイトルが取れればと思って、やっていました」としみじみと振り返った背番号11。名誉ある賞を手にした鉄腕が、さらなる高みを目指していく。

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