広島・ドラ2森 宝刀カットで開幕ローテ目指す「見たことない球」鞘師スカウト絶賛

 広島からドラフト2位で指名を受けた森翔平投手(23)=三菱重工West=が18日、兵庫県明石市内で白武スカウト部長、鞘師スカウトから指名あいさつを受けた。本格派左腕は140キロ台のカットボールが魅力。伝家の宝刀を武器に、1年目から2桁10勝を目標に掲げた。

 力強くペンを走らせた。目標を問われた森は「二桁勝利」と書き込んだ。即戦力としての期待を背負う左腕。開幕ローテを勝ち取り、勝利に貢献する意気込みをしたためた。

 「1年目からしっかりフル回転したい。チームのために活躍するのが一番の目標です」

 巨人・岡本和やヤクルト・村上…。猛者を打ち取り、白星を重ねるための武器がカットボールだ。関大3年時に習得した球種。打者の手元で小さく曲がり落ちる軌道に「自信があります」と言い切った。

 鞘師スカウトは大学時代に初めて見たときの衝撃をはっきり覚えている。当時天理大に所属していた石原の視察に訪れた試合で、対戦相手だったのが関大の森だった。

 「強烈で140キロくらいでグッと曲がる」と同スカウト。天理大ナインからも「見たことないカットボール」という言葉を聞いた。社会人を経て球質はさらに向上した。

 右打者、左打者を問わず投げ込めるのが強みでもある。森は「右打者なら詰まらせてゴロとかカウントを取れる。左にはスライダー気味に少し大きく曲げたりするときもある」と力を込めた。

 カットボールに加えカーブ、チェンジアップがある。緩急をつかい長い回を投げ抜く術を備えているのも、2桁勝利への道を切り開いていくに違いない。

 「年代に近い選手が多い。負けないようにやっていきたい」。床田を筆頭に高橋昂、玉村ら若い左腕がしのぎを削る。ドラフト1位で指名した黒原(関学大)も左腕だ。ライバル関係を築き、切磋琢磨(せっさたくま)できるのも森の成長を後押しする。

 指名あいさつでは、佐々岡監督のサインが入ったドラフト会議のIDをもらい、実感が湧いた。「若い選手が活躍していますし、ファンの方が熱いイメージがあります」。カープのユニホームに袖を通してマウンドに立つ瞬間が、待ち遠しい。(市尻達拡)

 ◇森 翔平(もり・しょうへい)1998年1月1日生まれ、23歳。鳥取市出身。177センチ、80キロ。鳥取商、関大、三菱重工Westを経て2021年度ドラフトで広島から2位指名。小1から野球を始め、青谷中時代は鳥取クラウンボーイズでプレー。鳥取商時代は1年夏からベンチ入りも甲子園出場なし。関大では3年春からリーグ戦に登板。4年時に明治神宮大会準優勝。

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