広島に求めるトップバッターの養成「将来見据えた若手の積極起用を」北別府氏が提言

 低迷する広島は今季、1番打者に9選手を起用してきた。不動のトップバッターとは無縁のオーダー。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「残り試合は足のある若手を積極的、優先的に試してはどうか」と来年以降を見越した若手への切り替えを提案した。

   ◇   ◇

 前回の巨人戦は、野間が下半身のコンディション不良で登録を抹消されたこともあり、首脳陣は代わりを務める1番打者に頭を悩ませていたね。

 2戦目が相手先発の右腕戸郷に左打者の安部を、3戦目は左腕高橋に右打者の上本を起用していた。

 DeNA戦では大盛を試していたね。

 突然のアクシデントだから困惑するのも無理からぬ話だけど、こういう不測の事態への対応にこそ“ベンチ力”が試されるのではないかな。

 カープは田中広が膝を痛めて以来、1番打者が固定されない状態が続いている。

 今年は開幕からしばらくの間は田中が1番だったが、その後、菊池涼に代わり、その菊池の調子が落ちると、野間にスイッチ。

 ほかに羽月や長野、西川らも1番に起用されていたから、計9人の打者が1番に座ったことになるよね。

 チーム事情を考慮すると仕方ないとは思うが、あくまでも固定されるのが理想。

 赤ヘル黄金時代と呼ばれたころは高橋慶彦という不動のトップバッターがいた。3連覇した時は田中広。その田中が膝の不安を抱える以上、次の「1番」を育てなければね。

 それが野間だったのだろうけど、故障とはいえ、なかなか安定しないのはチームを作るうえで困る。

 故障にもいろいろあって、不慮のアクシデントによるものは避けようがないが、蓄積疲労で回復に時間がかかるものは、年齢的なことも関係してくる。

 そう考えると、思い切って足のある若手を抜擢する判断もありかな。

 少なくとも調子のいい選手から使っていくという発想ではなく“こいつ”という候補を明確に定め、将来を見据えて優先的に試していってほしいね。

 穴埋めとか、調子が落ちれば先発から外すような存在の選手では務まらないほど、1番打者は重要。

 残り24試合。首脳陣には、来年以降を見据えて、信念を持った選手起用で、有意義に使い切ることを期待したい。勝つことを放棄しているのではないことぐらいは、カープファンなら理解してくれるはずですよ。

 野間もケガが癒えてまた戻ってくるだろうが、次善の策としての“予備軍”の育成は必要。

 不動のトップバッターと呼べる選手が出てくれば、チームは間違いなく強くなると思いますよ。

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