カープ森下また勝てず 復調の兆しも後半戦初星ならず「本当に申し訳ない」

 「ヤクルト2-2広島」(20日、神宮球場)

 広島の森下暢仁投手(24)が、復調の兆しを示した。2点リードの八回に4連打で同点とされ、8回7安打2失点で勝敗は付かなかった。ただ、七回までヤクルト打線を3安打に封じ、直近の登板からの変わり身を披露した。自身最長を更新する6試合連続勝ち星なしとなったが、次戦につながる内容。次こそ7勝目をもぎ取る。

 タオルで汗を拭いながらベンチに座る森下の表情は、悔しさに満ちていた。8回7安打2失点。試合後は自責の念がこみ上げ「勝てる試合で勝てなかったのは本当に申し訳ないです。抑えなければいけないところで、抑えられなかった」。負けなかった投球を誇らず、勝てなかった事実を真剣に受け止めた。

 2-0の八回。1死からいずれも代打で登場した宮本、川端の連打で一、二塁のピンチを迎えた。ここで塩見に中前適時打で1点差とされ、なおも一、二塁から青木に同点適時打。神宮では昨年9月19日の三回から、この日の七回まで無失点だった中、36イニングぶりの失点となった。

 本人は直前の攻撃でのミスに唇をかんだ。無死二塁から初球に送りバントを試みるも走者を進められず、捕ゴロに。佐々岡監督のリクエストも失敗し、結局無得点に終わった。

 優勝を目指すヤクルトとの接戦。一つのミスで、相手に流れが傾くことは十分理解していた。だからこそ「バントミスをしてから、そういう(反撃の)雰囲気をつくってしまったところもある。本当に勝ち切れるところで逃してしまった。申し訳ないです」。身をもって感じた、わずかな隙も見せないことの重要性。次戦からの教訓にしていくしかない。

 ただ、七回までの投球は文句なしの内容。二回無死一塁の中村から、六回2死の塩見まで14人連続でアウトを奪うなど、七回まで相手打線を3安打に封じ込めた。回を追うごとにカーブの精度も高まり、森下らしい緩急自在の投球を披露した。

 直近3試合は全て4失点以上。前回14日・中日戦は6回8安打6失点で7敗目を喫したが、中5日の期間で修正を施し「前回に比べたら全然、良かった」と手応えも残った。7奪三振に加え、4試合ぶりの無四球も次回への収穫となる。

 佐々岡監督は「きょうみたいな投球で自信を取り戻して次に向かってほしい」と背中を押し、森下も「次しっかりやりたい」と懸命に前を向いた。大学時代を過ごした思い出の地で投げ込んだ115球は、次戦への糧。後半戦初勝利はまたもお預けとなったが、心の底から笑える日の訪れは、そう遠くない。

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