広島悔し最下位転落 雨らめし2度の“水入り”に流れ止められ 誠也&坂倉奮闘も
「広島3-8ヤクルト」(21日、マツダスタジアム)
広島が逆転負けを喫し、7月11日以来の最下位に転落した。打線は初回に坂倉将吾捕手(23)の左犠飛で同点に追い付き、三回に鈴木誠也外野手(27)が一時は勝ち越しとなる中犠飛を放った。だが、五回途中5失点でKOされた先発・大道温貴投手(22)の乱調が響いた。降雨で2度の中断もあり、流れに乗りきれず。本拠地での5連勝がストップした。
相手の背中を捉えながら、抜き去ることができずに引き離されてしまった。チームは本拠地マツダスタジアムでは5連勝中。降雨による2度の中断を挟んでも、席を立たずに拍手を注いでくれたファンが多くいた。その思いを背負ってナインは戦ったが、もどかしい展開が続いた。
打線は反発力を見せた。1点を先制された直後の初回だった。1死から4試合ぶりに先発出場した2番・西川が三塁・村上の失策で出塁。続く小園が左前打でつなぎ、鈴木誠が四球を選んで満塁とした。
続く5番・坂倉が左犠飛を放って同点。「先制された後に、すぐ取り返すことができて良かったです」と振り返った。
同点の三回は先頭の野間が左前打で出塁し、二盗にも成功した。1死後に小園の内野安打で1死一、三塁と好機を拡大。4番・鈴木誠の中堅への犠飛で一時は勝ち越した。主砲は「ランナーをかえすことができて、良かったです」と振り返った。
しかし、先発の大道が踏ん張れない。勝ち越した直後の四回にサンタナに逆転2ランを被弾。五回にも失点を重ねた。
運もなかった。大道の後を受けて、五回無死三塁で登板した塹江が追加点を阻止。反撃への機運が高まったところで、雨脚が強まって1度目の中断に。14分間、試合が止まった。
六回は、2死から坂倉が右中間フェンス直撃の二塁打を放つと、続く林は打ち取られた打球が二塁内野安打に。一、三塁で菊池涼の2球目が暴投となり、1点をかえした。
徐々にヤクルトに迫り、七回も無失点。ラッキーセブンの攻撃を迎えようとしたが、またしても追い上げムードで雨脚が強まった。今度はグラウンドの土の部分が水たまりとなるほどの大雨で整備にも時間を要し、59分間の中断後となった。
八回に2点を追加され、リードを広げられた。それでも最後まで声援を送ってくれるファンのために、ナインはファイティングポーズを取り続けた。