広島・栗林 球宴で伝説襲名へ 山口高志氏以来46年ぶり2人目 新人セーブ挑む!

 「マイナビオールスターゲーム2021」に監督推薦で初出場する広島・栗林良吏投手(25)が15日、球宴への思いを語った。新人投手がオールスターでセーブを挙げれば球団史上初。12球団でも伝説の豪腕・山口高志(阪急)以来、2人目となる。開幕から抑えとしてチームを支え、躍動を続けてきた守護神。お祭り舞台で偉業に挑む。

 まだ見ぬ夢舞台に心が弾む。一流のプロ野球選手たちが集う球宴。その場所に足を踏み入れる権利を得た栗林に、快挙達成の期待が高まる。広島のルーキーがセーブを挙げれば史上初。MVP獲得となればプロ野球史上5人目だが、広島の新人選手は獲得していない。鯉の守護神に、偉大な勲章を手にするチャンスが巡ってきた。

 球宴を控え「オールスターはオールスターで、リーグ戦とは違う緊張感もあると思いますし、楽しさもあると思う。一つの経験として味わっていきたい」と気持ちを高ぶらせた右腕。過去に広島の投手では、大野豊、佐々岡真司、津田恒実、中崎翔太の4人が球宴でセーブを挙げているが、いずれも新人時代ではなかった。

 さらに12球団でもルーキーが球宴でセーブを記録したのは、1975年の山口高志(阪急)のみ。1イニングの登板なら、セ・リーグの勝利に加えて3点差以内がセーブを記録する上での条件。試合状況に左右される記録ではあるが、栗林にとっては球史に名を刻むことができるマウンドになりそうだ。

 登板以外の楽しみは同期入団の選手との対面。阪神・中野とはトヨタ自動車時代に、同じ社会人選抜としてプレーした間柄だ。「久しぶりに会いますし、コミュニケーションを取っていけたら」。互いにプロ野球選手になっての再会を心待ちにした。

 開幕から抑えを任され、デビューから14試合連続無失点の新人最長記録を更新。開幕から、22試合連続無失点の球団新記録も樹立した。前半戦は34試合に登板して0勝1敗、防御率0・53。14日・中日戦(マツダ)ではリーグ2位の18セーブ目を積み上げ、前半戦最後のマウンドを締めくくった。

 監督推薦での選出が決まった際には「全力でいって、MAXを更新できたら」と自身の最速(154キロ)を塗り替えることを目標に掲げ、「ストレートにこだわって投げていきたい」と力勝負を挑む考えだ。1年目から金字塔を打ち立ててきた25歳が、記録にも記憶にも残る活躍でファンを魅了する。

 ◆山口高志氏の新人年球宴セーブ

 阪急入団1年目、1975年7月22日第3戦(神宮)の七回から4番手で登板。第1戦に次いで2試合目の登板だったが、3回を打者11人、1安打3奪三振の無失点に抑えセーブをマークした。新人が球宴でセーブを挙げたのは山口氏だけ。

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