広島・林晃汰、セ界トップ月間32安打!6月打率・360若鯉ファン盛り上げた

6回、同点適時打を放つ林=マツダスタジアム(撮影・立川洋一郎)
 ナインの出迎えに応える林(撮影・立川洋一郎) 
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 「広島1-1中日」(27日、マツダスタジアム)

 歯がゆいドローでも見せ場を作った。広島・林晃汰内野手(20)が六回に同点の適時二塁打を放つなどマルチ安打。6月は月間32安打でリーグトップだ。それでも若武者の活躍はチームの起爆剤とはならず、打線は11安打を放ちながら林の適時打の1点に終わり、今季9度目の引き分け。最下位脱出のきっかけをつかめなかった。

 積極的に振り抜いた打球が右中間を破った。二塁を陥れた林は表情を緩ませ、ナインからの祝福に応える。もどかしさが残る引き分けの中で唯一の得点。ファンを盛り上げた若武者は「ああいう場面で打てて良かった」と声を弾ませた。

 0-1の六回2死一塁だった。中日先発・勝野の初球141キロ直球を強振し、同点の適時二塁打。四回2死一塁でも初球を捉えて右前打を放っており、6月は23試合で11度目のマルチ安打となった。

 将来の大砲候補が勢いに乗っている。月間安打32本はリーグトップで、月間打率・360を誇る。「(一時期)打てなくなり、甘い球が全然来なくなったので、やっている」と好球必打を意識。果敢に振って、結果を残してきた。「毎日必死にやっているので、(結果は)いいことだと思います」と手応えを口にする。

 東京五輪に出場する「侍ジャパン」に選出された鈴木誠が、21日に新型コロナウイルスのワクチン接種を受け、副反応が出たため22日から4番を外れた。林は代役として、22日のヤクルト戦から4試合連続でプロ入り後初の4番を務めた。

 主軸を担うという責任感からか、その間は17打数2安打とバットが湿った。それでも26日・中日戦で6番に座ると、いきなり3安打の固め打ち。この日も、重圧から解放されたかのように伸び伸びとプレーした。

 好調の要因について、「やるべきことを徹底的にやっているからだと思う。それを忘れずにやっていきたい」と話す。打席に入る前には球の見え方を確認するなど、いくつかのチェック項目を確実にこなしていることが結果に結びついているという。

 チームは11安打を放ちながら1点止まり。九回1死一、三塁など、再三の好機で決定打を欠いて今季9度目の引き分けとなった。

 苦しい状況が続く中、期待の長距離砲が好調を維持している点は明るい材料だ。「毎日やることは一緒なので、やれることをやっていきたい」と力を込めた若武者。チームを勝利へ導く一打を求めていく。

 ◆個人月間安打記録 プロ野球記録は1996年8月・イチロー(オリックス)48。セ・リーグ最多は2018年8月・ビシエド(中日)47。広島の球団記録は42安打で78年8月・水谷実雄、04年4月・嶋重宣、19年8月・西川龍馬の3人が並んでいる。

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