カープ床田、魅せたギアチェンジK斬り 粘投7回1失点、自ら同点犠飛も
「広島1-1巨人」(4日、マツダスタジアム)
苦しみながらも表情は変えずに必死に腕を振った。広島・床田寛樹投手(26)は「調子自体は良くなかった。変化球も抜けていて、野手に助けてもらった」と反省の色を示すも今季最長の7回を投げ、8安打1失点の粘投。役目は果たした。
序盤から我慢の投球が続いた。初回、三回と得点圏に走者を進め、四回は3連打を浴び、先制点を献上した。だが、ここを最少失点で切り抜けると、五回1死三塁では自ら同点の左犠飛。続く六回は2死一、二塁をしのいでみせた。
ハイライトは七回だ。2四球を与え、2死二、三塁と一打勝ち越しのピンチを背負うもスモークを三振に仕留めた。この回に最速152キロを計測。終盤の勝負どころで力を最大限発揮した。このイニングまで残塁は10。あと一本を許さず、要所を締めた。佐々岡監督は「七回に一気にギアが入った。余力があったんだろうけど、振り絞った投球だった。よく粘った」とたたえた。
前回登板した4月28日のDeNA戦では今季最多の5失点で降板。今後は好不調の波をなくし、安定した投球をすることがテーマだ。「連続でいい投球をしないといけない。次の登板がすごく大事になる。何とか粘り強く投げたい」。3月31日の阪神戦以来となる2勝目を今度こそつかみ取る。