広島・ドラ1栗林 リーグトップタイ8S 開幕12試合0封!新人記録あと「1」
「巨人8-9広島」(25日、東京ドーム)
歓声とため息が交錯した敵地で、最後にほほ笑んだ。仲間を思った熱投で、圧巻の3者連続三振。広島のドラフト1位・栗林(トヨタ自動車)がリーグトップタイの8セーブをマーク。「緊張感と集中力は、今までの中で一番あったと思う」とホッと息を吐いた若き守護神。虎の子の1点を守り切り、開幕から12試合連続無失点を飾った。
味方が1点を勝ち越した直後の九回、先頭・若林、続く丸をいずれもフォークで空振り三振。2死から岡本和も低めのフォークでバットに空を切らせた。宿敵の主砲とは1996年生まれの同い年。活躍に刺激を受け、以前から「負けたくない」と闘志を燃やしていたが、代名詞の決め球で初対決を制した。
同期入団の森浦と大道が八回にそれぞれ失点。5番手・塹江が同点打を浴びた。「同期の分も塹江の分も、リリーフのミスはリリーフで取り返せたらいい、と思ってマウンドに上がった」。仲間の悔しさも背負いながら相手打線に挑んだ姿に、佐々岡監督も「あの流れで本当に大したもの」と最敬礼だ。
プロに入って、まだ無失点。19年・甲斐野(ソフトバンク)が持つ新人のデビューからの連続無失点記録(ドラフト制後)、13試合にあと1に迫った。「九回の仕事に集中してマウンドに上がりたい」と栗林。頼もしいアンカーが、最終回に君臨していく。