広島・クロン、目覚めろ オープン戦不振にあえぐ助っ人へ佐々岡監督ら“メス”

 居残りでトス打撃を繰り返して調整するクロン。奥は見守る佐々岡監督 
 クロン(左)のそばでバットを振る佐々岡監督
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 悩める助っ人に、“メス”が入った!広島は23日、マツダスタジアムで全体練習を行い、ケビン・クロン内野手(28)が佐々岡真司監督(53)ら首脳陣からフォーム改善の助言を受けた。オープン戦は2本塁打を放つも32打数2安打、打率・063と低迷。試行錯誤を重ね、間近に迫った26日の開幕戦へ照準を合わせていく。

 打線の鍵を握る男だからこそ、早く目覚めてほしい。それがチームの総意。フリー打撃前、ティー打撃中のクロンを佐々岡監督と朝山、迎の両打撃コーチが囲んだ。開幕を3日後に控えた青空の本拠地で助っ人に“メス”が入った。

 身ぶりを交えて助言を送った指揮官は「打撃コーチを通じて(打撃フォームを)変えるか変えないかとか、いろいろ。こっちは長打も期待しているし、結果も残してもらわないといけないから」と現状打破を願った。

 オープン戦11試合で32打数2安打7打点。7日のヤクルト戦(マツダ)で来日初本塁打、9日の阪神戦(甲子園)で満塁弾を放ったが、その後は29打席連続無安打。打率・063と低空飛行が続いた。それでも本人は「結果に関しては難しい部分があったが、それを乗り越えて自分が得たモノをシーズンにいい形でつなげていきたい」と前を向く。

 ただ、長いトンネルを抜け出すために首脳陣はフォーム改善を勧めた。スイング時に右肩が下がる悪癖の修正が狙い。迎コーチは「(今の打ち方の)何が良くないかと言うと、ウイークポイントが増える。打てるところが限られて率が残りにくくなってしまう」とデメリットを挙げる。

 スイング矯正は決して“応急処置”ではなく、長期的な視点で日本野球に順応させる意味合いもある。「時間がたてばたつほど今までやってきたことが色濃く出る。やっぱりチームが勝たないといけないので」と同コーチは強調した。

 全体練習終了後、クロンは居残りでバットを握った。マウンド前方にネットを置き、至近距離で正面からのトスを左右に打ち分ける練習。自身のルーティンで、真っすぐ立った姿勢でボールを上からたたく感覚を意識した。

 来日1年目の戦いを前に「まずは打点を挙げたい。決められた場所で、チームの勝利に貢献することにこだわっていきたい」と腕をまくった。苦悩の日々は必ず報われる。練習熱心で勤勉な男の変わり身を、チームとファンは待っている。

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