「オープン戦、西武１－０広島」（１６日、メットライフドーム）

　広島のドラフト２位・森浦大輔投手（２２）＝天理大＝が開幕１軍入りを決めた。五回２死満塁で登板して栗山を二ゴロに打ち取ると、六回はプロ初の回またぎで三者凡退。１回１／３を無安打無失点に抑えた。これで対外試合６試合連続無失点。佐々岡監督は、新人で一番乗りとなる開幕１軍を明言した。

　ピンチでも物おじすることなく、冷静に一球一球を投じる姿が頼もしく映った。山賊打線を相手に１回１／３を無安打無失点。森浦は「しっかり腕を振ったので、打ち取れたのかなと。良かったと思います」と安どした。

　０－１の五回２死満塁。先発・森下に代わって登板した。一本出れば、相手を一気に勢いづけてしまう重要な場面で、通算１９２６安打の栗山を迎えた。

　新人にとっては過酷な状況だった。それでも焦る様子は見えない。カウント２－１からの４球目。武器であるスライダーで芯を外し、二ゴロに抑えた。「いい場面で投げさせてもらえて良かった」と表情を緩めた。

　六回もマウンドに上がり、プロ入り初の回またぎを経験。１死後には持ち味を発揮した。木村、若林はともに外角低めのチェンジアップで空振り三振。右打者も苦にしない投球を見せた。

　これで対外試合は６試合連続無失点。佐々岡監督も結果を残し続ける左腕を評価し、開幕１軍入りを決めた。「当然。ここまでずっといいものを出してくれている」。ドラフト１位・栗林（トヨタ自動車）、同３位・大道（八戸学院大）も結果を残している中、一番乗りで開幕メンバーに組み込んだ。

　指揮官は起用法にも言及。現状では七～九回を投げる勝ちパターンの前を任せる方針だ。左のワンポイントだけではなく、ロングリリーフとしても計算している。この試合の回またぎの意図もシーズンを想定した起用だった。指揮官は「元々先発をしており、（これまでは）適性を見ながらだった。（回またぎで）結果を出してくれたし、２イニングもあり得る。先発が崩れた時のね。これが森浦なのか、コルニエルなのかというのを考えながら」と新たな役割にも及第点を与えた。

　森浦は試合を重ねるごとに、強心臓ぶりも発揮している。「まずは与えられた場所で結果を残したい」と力を込めたルーキーが、１軍のブルペン陣を支えていく。